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浴場
「浴場〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
浴場の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
人を訪問すると、若いときから避暑旅行などをしたことの無いという老人は、喜んで海水
浴場の話などを聴いた。 そのうちに、わたしが鋸山《のこぎりやま》へ登って、おび....
「星あかり」より 著者:泉鏡花
でもない。三頭も四頭も一斉に吠え立てるのは、丁ど前途の浜際に、また人家が七八軒、
浴場、荒物屋など一廓になって居るそのあたり。彼処を通抜けねばならないと思うと、今....
「電気風呂の怪死事件」より 著者:海野十三
かが叫んだ時、一同の眼は同時に同じものを認めたのであった。 それは、高い高い、
浴場特有の水色のペンキで塗られた天井であった。その天井の、ちょうど女の屍体が横っ....
「恐怖の口笛」より 著者:海野十三
ジュリアと矢走千鳥の二人が、汗にまみれた身体を噴泉で洗うためだった。当時この広い
浴場は、二人の外に誰も使用を契約していなかった。 ジュリアは第四号室を、千鳥の....
「蠅男」より 著者:海野十三
どうもこれは、――」 「今夜入ってきたらええやないか。そこは十日ほど前に建った大
浴場兼娯楽場や。もちろんぬかりはあらへんやろが、わし等の行く時間は、午後十二時を....
「金魚撩乱」より 著者:岡本かの子
を長くひき、ピストンの鼓動は気のひけるほど山水の平静を破った。 復一の船が海水
浴場のある対岸の平沙の鼻に近づくと湖は三叉の方向に展開しているのが眺め渡された。....
「鶴は病みき」より 著者:岡本かの子
それを帰りの馬車まで待たせてある。私は、いよいよ何事かの計劃のもとに今日の「海水
浴場行」が企てられたものと直覚した。丁度、主人は更衣場の傍でA社のK部長に逢い、....
「東京要塞」より 著者:海野十三
それは警察署の聴取書綴のなかから発見したものであったが、事件は築地の或る公衆
浴場の流し場で、仲間同士らしい裸の客がわあわあ喋っているのを、盗み聞きしていた一....
「異国食餌抄」より 著者:岡本かの子
ことがある。それは烏貝がフランス程普遍的な食物になっていないことだ。日本では海水
浴場の岩角にこの烏貝が群っていて、うっかり踏付けて足の裏を切らないよう用心しなけ....
「獄中消息」より 著者:大杉栄
いの男が、「入浴用意」の声を聞くや否や、急いで足袋とシャツとズボン下とを脱いで、
浴場へ行ったらすぐ第一番に湯桶の中に飛びこむ用意をしている。 あなたはこの寒さ....
「花束の虫」より 著者:大阪圭吉
み方――。等々の総合的な推理からして、僕はこの靴を、一種の木靴――あの真夏の海水
浴場で、熱い砂の上を婦人達が履いて歩く可愛い海水靴であると推定したんだ。そして、....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
。 ライド(人)Reid. ラムスゲート(地)Ramsgate.(イギリス)海水
浴場。 ラボアジェー(人)Lavoisier. アントン・ローラン・ラボアジェー....
「明治時代の湯屋」より 著者:岡本綺堂
帳を引っくり返したり、旧い記憶を呼び起したりした。その時代の銭湯と今日のいわゆる
浴場とは多少の相違があるので、何かの参考までにその一部をここに抄録することにした....
「西航日録」より 著者:井上円了
は、またその地の名物なり。車中に食堂、寝室はもちろん、談話室、遊覧室、読書室、沐
浴場、斬髪所等あるは、ほかに見ざるところなり。また、物価の高直なるも同所の名物に....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
たことはなかったが、起床時刻には連隊に出ており、消灯ラッパを通常は将校集会所の入
浴場で聞いていた私は、宿に帰れば疲れ切って軍服のまま寝込む日の方が多かったのであ....