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海端
「海端〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
海端の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
上で何か探し物でもしているらしかった。 「まさかに貝を拾っているのでもあるめえ、
海端《うみばた》へ出て何をしてやあがるかな」 半七は気にも留めずに行き過ぎた。....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
その相手は誰だか判らねえのか」 弥平の説明によると、備前屋のお絹の死骸は高輪の
海端に横たわっていたのであった。海へ投げ込むつもりで引き摺ってゆくと、あたかもそ....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
戸のあたりに他の二人の姿がまだ見えないので、しばらくそこらに待ちあわせていたが、
海端《うみばた》の朝は早く明けて、東海道の入口に往来の人影もだんだんに繁くなる頃....
「星あかり」より 著者:泉鏡花
鼠色の空はどんよりとして、流るる雲も何にもない。なかなか気が晴々しないから、一層
海端へ行って見ようと思って、さて、ぶらぶら。 門の左側に、井戸が一個。飲水では....
「奇賊悲願」より 著者:海野十三
な月が出ていて、貫一がやった昨夜の仕事を知っているぞという風に見えた。 お寺は
海端にあった。松の木の根元で煙草を吸いつけていると、引揚げられた舟の蔭から一人の....
「鷲」より 著者:岡本綺堂
めていた。鉄砲方の者も奔走していた。 この混雑のなかを駈けぬけて、又次郎はまず
海端の方角へ急いで行くと、途中で久助に逢った。 「どうした、鷲は……。」 「いけ....
「あなたも私も」より 著者:久生十蘭
呼びだして散歩でもしようと思って」 そう言うと、月を仰いで、 「蒸しますな……
海端も、思ったより、風がない」 と、しんみりとつぶやいた。 サト子は、バスの....
「粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
ま少しお代り遊ばせな」 母「私は歩きたいから歩いて往くが、おまえ寒くはないかえ、
海端だから風がピュー/\吹くから、宜いかえ」 と云いながら重助に向い、 母「左....
「野草雑記・野鳥雑記」より 著者:柳田国男
。我々の先祖も山に拠り、山あいの小さな空地のみを捜し求めて、末々その後裔がこんな
海端の平蕪の地に、集合しまた放浪しようとも思わなかったことは同じだが、人間の長所....
「木綿以前の事」より 著者:柳田国男
問題になるのである。 曾良は師翁に随伴して加賀国にくる数日前、越後の市振という
海端の駅にとまって、測らずも二人の新潟の遊女と同宿した。そうして彼らの境涯を憐み....
「年中行事覚書」より 著者:柳田国男
ということはあるか。 四七 花見と磯遊び 三月節供の日またはその翌日に、山や川原
海端へ遊びに出る風があるか。 四八 春事 旧三月に入って、コトといって休みまた神....