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「海胆〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

海胆の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
刺繍」より 著者:島崎藤村
見せたことを思出した。 「御塩焼は奈何《いかが》で御座いますか。もし何でしたら、海胆《うに》でも御着け遊ばしたら――」 と言って婆さんは勝手の方から来た。婆さ....
雛妓」より 著者:岡本かの子
運んでいた。 食品が運ばれ出した。私は口に味もない箸を採りはじめる。木の芽やら海胆やら、松露やら、季節ものの匂いが食卓のまわりに立ち籠めるほど、わたくしはいよ....
旅愁」より 著者:横光利一
盛られて現れた。海に向った方のテーブルの上では、水から出されたばかりの牡蠣の貝や海胆の毬が積まれていった。レモンが溶け流れた薄紅色の海気のなかを匂って来る。あた....
日本人の自然観」より 著者:寺田寅彦
、これらは西洋人の夢想もしないようないろいろのビタミンを含有しているらしい。また海胆や塩辛類の含有する回生の薬物についても科学はまだ何事をも知らないであろう。肝....
現代唯物論講話」より 著者:戸坂潤
なのである。実際此の種の目的論のみが生気論の唯一の根拠となることが出来るだろう。海胆《うに》の卵に関するE・ルーのかの有名な実験の結果は、此の二種類の運命の概念....
食道楽」より 著者:村井弦斎
お》の塩辛《しおから》の事は酒盗《しゅとう》という位ですし、海鼠腸《このわた》や海胆《うに》も酒を酔わせます。もっとも海胆は腸でありません。海栗《かぜ》という貝....