海象[語句情報] »
海象
「海象〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
海象の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「地球発狂事件」より 著者:海野十三
に面会することができた。かれは、短刀直入に用件を切出した。 ケノフスキーは赤い
海象《せいうち》のような顔をゆがめて愕いたが、それでもドレゴの申出を諒解してここ....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
どうも見りゃ海豹ではない。といって、膃肭獣でもない、海驢でもない。海馬でもなし、
海象でもない。さだめしこれは、新種奇獣だろうてえんで、いちばん折竹の旦那にご鑑定....
「宝島」より 著者:佐々木直次郎
暴れ狂って手当り次第の船をやっつけ、金貨で今にも沈みそうになった、フリントの船の
海象号だってそうだったよ。」 「ああ!」と別の声が叫んだが、それは船中で一番若い....
「怪奇人造島」より 著者:寺島柾史
僕は、心からそう感謝して、怪物の肌を撫で廻した。すると、それは海の怪物海馬か、
海象か、鯨といった感じである。 「あッ! いけない。海馬や鯨だったら、こうしては....
「金の十字架の呪い」より 著者:チェスタートンギルバート・キース
れていた。彼は長い顔をして、明るい髪を持って、キチンと装っていた。もう一人は黒い
海象のような髭を生やして、丈が低く幅が広いので、滑稽な対照であった。そして他の者....
「冬の王」より 著者:森鴎外
ピングィン鳥が尻を据えて坐り、光って漂い歩く氷の宮殿のあたりに、昔話にありそうな
海象が群がっている。あそこにまた昔話の磁石の山が、舟の釘を吸い寄せるように、探険....
「海豹島」より 著者:久生十蘭
を思いだし、帰途、大廻りしてそこへ行き、胸をとどろかせながら掻きさがして見たが、
海象や膃肭獣の骨があるばかりで、人骨などは見あたらなかった。 私は避難所の煖炉....
「犂氏の友情」より 著者:久生十蘭
ければならぬかと思うと、いささか分に過ぎるようで、なんとなく心のほてりを感じる。
海象《モールス》の牙のような太いダラリ髭を生やした主人《パトロン》らしいのが、水....
「宝島」より 著者:佐々木直次郎
ズの衣類箱が探される時にはその中にある種々の品物を挙げ、またフリントの船の名を「
海象号」とつけたのも彼であった。こうして初めの十五章が書き上げられたが、当時は作....