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消化
「消化〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
消化の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「子供の病気」より 著者:芥川竜之介
が多少気になり出したのはSさんから帰って来た妻の言葉を聞いた時だった。「やっぱり
消化不良ですって。先生も後《のち》ほどいらっしゃいますって」妻は子供を横抱きにし....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
と食い得た後さえ、腸加太児《ちょうカタル》の起ることもあると同時に、又存外楽楽と
消化し得ることもあるのである。こう云う無法則の世界に順応するのは何びとにも容易に....
「奈々子」より 著者:伊藤左千夫
ら思うと闇の夜に顔も見得ず別れてしまったような気がしてならない。 一つの乳牛に
消化不良なのがあって、今井《いまい》獣医の来たのは井戸ばたに夕日の影の薄いころで....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
っての獲得と同じように永く私の衷にあって消え去ることがない。愛はそれによって、不
消化な石ころを受け入れた胃腑のような思いをさせられる。私の愛の本能が正しく働いて....
「湯女の魂」より 著者:泉鏡花
んでかかって、そのままどこかへ、ずい。 呑まれた小宮山は、怪しい女の胃袋の中で
消化れたように、蹲ってそれへ。 南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏、南無....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
抜群の才識とは、まことに驚嘆に値するものがあった。彼は如何なる問題でも、之を吸収
消化せずという事なく、常に渾身の努力を挙げて、その研究にかかった。就中彼が畢生の....
「ある自殺者の手記」より 著者:秋田滋
る。私の両の肩をいつもより重く圧しつけているものがある。おおかた晩に食ったものが
消化れないのだろう。 食ったものが好く
消化れると云うことは、人間の生活のうちに....
「春昼後刻」より 著者:泉鏡花
呑みにして、天窓から詰込んで、胸が膨れるまでになったから、独り静に歩行きながら、
消化して胃の腑に落ちつけようと思ったから。 対手も出家だから仔細はあるまい、(....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
信じやすいところとが妙にまじりあっていた。不可思議なことを好む食欲も、またそれを
消化する力もなみなみでなかった。しかも、それが両方ともに彼がこのまじないのかかっ....
「誓之巻」より 著者:泉鏡花
三月も過ぎましたじゃありませんか。疾くにこなれてそうなものですね。」 「何、綿が
消化れるもんか。」 ミリヤアド傍より、 「喧嘩してはいけません。また動悸を高く....
「妖怪学」より 著者:井上円了
ち腸胃等の感覚より起こること多し。例えば、就眠の前に飲食すれば苦しき夢を結び、不
消化物を食せしときもまた同じ。その他、血液の運行、熱度の矩合等にて夢を生ずること....
「妖怪報告」より 著者:井上円了
ね、もしくは狭窘なる位置に臥したるときは、骨を傷つき、もしくは楚撻に遭うと夢み、
消化せざる食餌をなすときは、肥大なる黒熊来たり、わが胸膈に当たりて、泰然として座....
「妖怪玄談」より 著者:井上円了
反射作用とは、刺激に応じてただちに起こる無意不覚作用を総称する名目なり。例えば、
消化作用、呼吸作用はもちろん、外物の目に触るるときは知らず識らず目を閉じ、手足に....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
からず。語を換えてこれを言えば、西洋の文明をひとたびわが日本の腸胃に入れ、これを
消化吸収して一個の日本的の文明となさざるべからず。例えば、北米合衆国は共和政治に....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
関係で族順では遂に予定の計画を果し得なかったが、しかし陸大教官二個年間の講義は未
消化であり、特にデルブリュックの影響強きに失し、戦争指導の両方式即ち戦争の性質の....