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「消去〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

消去の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
間諜座事件」より 著者:海野十三
出でようという気配を感じた――子供のときから、不思議な癖で……。 (そうだ。あの消去法という数学、あれを応用して一つやってみよう、よし!) 彼は遂に一つのプラ....
思想と風俗」より 著者:戸坂潤
者となって立ち現われる。懐疑的な人間は、実際行動に際しては、外の一切の価値評価が消去されているものだから、結局最も俗物的「現実」だけを認めることになるからである....
鞄らしくない鞄」より 著者:海野十三
で、はっきりしたことは分らないけれど、あの博士の人形は猫又の浮力――というか重力消去装置の力というか、それを利用しで浮き上る力を持たせてある。靴に仕掛けた放射線....
地獄の使者」より 著者:海野十三
う。だからそれに関する取調べは無駄ではないと思うよ」 「なぜさ。意味がないものは消去して考えたがいいと思うがね」 「しかしねえ、君」 帆村は吸殻を灰皿の底にす....
ヒルミ夫人の冷蔵鞄」より 著者:海野十三
郎なんだ。気の毒なのはヒルミ夫人だ。肺門の病竈や胃下垂をとらえて、科学者は偶然を消去するなどと叫んでいるが、真の万吉郎の方は『科学は常に偶然に一歩を譲る』といっ....
科学論」より 著者:戸坂潤
であることを示すものに他ならない。物自体の観念はカント哲学の一貫した立場から清算消去されるべきものであり、それの代りに「対象X」でもいい、「ノウメナ」でもいい、....
技術の哲学」より 著者:戸坂潤
いか。 だがもし之で事が済むならば、技術というものは高々、現在の危機を観念的に消去する文学的手段として重宝がられるまでであって、別に技術それ自身が問題にならね....
日本イデオロギー論」より 著者:戸坂潤
ける唯一の「科学的」なものとなる。或る時期のシェリングはその哲学によって、現実を消去して自由なファンタジーの世界を導き入れたが、この自由なファンタジーの代りに過....
現代哲学講話」より 著者:戸坂潤
とは存在の意味されはしない。規定されない処ではない、歴史は之によって歴史としては消去されて了う外はないのである。歴史の意味を歴史そのものとして解釈することは、歴....
思想としての文学」より 著者:戸坂潤
って代表するにしても代表の仕方に個人的な差異があることはどこまで行っても実際には消去出来ない点なのだから、批評する側が必ず言葉の通り匿名でなければならぬという理....
方則について」より 著者:寺田寅彦
微小な残余の項が多くはいわゆる偶然の方則に従って分布され、プラスとマイナスとが相消去するために結果が蓄積せぬ事である。一定の位置並びに寒暖計の示す温度において測....
範疇としての空間に就いて」より 著者:戸坂潤
えられるに違いない。まずそれは種々な性質を有っている。処で今その性質を出来るだけ消去して行く時最後に到達することの出来るものは物質と云う概念でなければならぬと私....
純粋経済学要論」より 著者:手塚寿郎
の条件が充されたと仮定し、 ob ra,1 であるとすると、この式から pa を消去し、 da を得べく、daα, yβ で置き替えれば Oday×yβ それ故....
」より 著者:永井荷風
せつ》であったろう。気味悪い狐の事は、下女はじめ一家中《いっかちゅう》の空想から消去《きえさ》って、夜《よる》晩《おそ》く行く人の足音に、消魂しく吠え出す飼犬の....
所謂批評の「科学性」についての考察」より 著者:戸坂潤
主観的制約を脱皮しようとする努力を意味するのだということが判る。主観的な偶然性を消去するために、印象を繰り返し、つつきまわし、比較し、実験し、等々して見るのであ....