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「消息通〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

消息通の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
沼地」より 著者:芥川竜之介
》で、沼地の画をさし示した。流行の茶の背広を着た、恰幅《かっぷく》の好《い》い、消息通を以て自ら任じている、――新聞の美術記者である。私はこの記者から前にも一二....
安重根」より 著者:谷譲次
蔵相との会見は、なんらか他に重大なる使命を秘するもののごとく想像に難からずと、某消息通は語れり。」――まだある。この後が大変なんだ。(活気づいて高声に読み続ける....
鏡の中の月」より 著者:宮本百合子
りあげて、 「ふーむ、この分だと大分日本側として決意をかためとるらしいね」など、消息通めかして独言した。そして、 「きょうは、ひとつ、あなたの尊い日本婦人として....
「迷いの末は」」より 著者:宮本百合子
「厨房日記」をよむと、この作者が外国でも日本でも、質のよくない情報者というか、消息通にかこまれていることがはっきり分る。それらの人々から断片的にあつめたインフ....
世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
圧の精神はよく出ている。吾々は有田外相から事前にこの話を聞いたのではない、坊間の消息通から聞いたのである。ところが外国人はすでにこの時悠々とこの話題に批評を下し....
社会時評」より 著者:戸坂潤
、之は全く自由に充ち充ちた溌剌とした言論ではないだろうか。之に対して外務省当局や消息通が、極東モンロー主義(国際連盟の脱退をそう呼ぶのだそうである)を自ら放棄す....
桐生通信」より 著者:坂口安吾
や無力さをまず猛省すべきであろう。 私にこの事件の裏話をいろいろ語ってきかせた消息通は、突然言葉をかえて私にこんなことを言った。 「キミはこの町の人々がどんな....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
して、両々対立するに至ったから、いずれからともなく秘密がもれて、政界裏面の秘事は消息通の耳にもきこえるようになり、かねて海舟もきき及んでいた。 さてX・Z両国....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
けに、幕府の財物隠匿にむしろ重要な一役を演じているのではないかということが一部の消息通に取沙汰されたこともあった。 高田馬場の安兵衛の仇討跡から、太田道灌の山....
明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
たので、呉清源が天下分け目の大勝負を機に引き払って呉清源にオンブに来たのだろうと消息通は云っていた。 ジコーサマ一族は突然上京して、呉清源の宿へころがりこんだ....
鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
とやら」 「あるどころか、彼らの暗中飛躍こそ怖るべきで――」と竹屋三位が、這個の消息通をもって任じながら、 「第一に、吾々たちに御当家という後ろ楯のあることを観....