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消灯
「消灯〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
消灯の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
の中に残る。 電車は走り出したが、魚籃のところで東京地区の警報発令、車内は全部
消灯する。それから全然無灯で闇の中を電車は走る。 日吉坂下で架線の断線があり、....
「謎の街」より 著者:松本泰
年は来ないで時間は経過してとうとう十二時になってしまった。 階下はいつの間にか
消灯して、建物の中は静まり返っていた。おりおり、遠くの往来を走る自動車の音が聞こ....
「窓」より 著者:鷹野つぎ
おしつぶされる瞬間にも飛び起きられる力の蓄積に相当するものであった。 夜八時の
消灯から素直に眠りにはいられた翌朝は、ぽかりと夜明けに眼が覚めた。まだ地上は闇で....
「爆薬の花籠」より 著者:海野十三
報では、ちょっと時間がかかりますが、いかが?」 「ただちに、電源の主幹を切って、
消灯だ!」 船長は電文を見終って、はっきり命令を出した。 「えっ、主幹を切りま....
「人造人間の秘密」より 著者:海野十三
当てだった。その夜、イルシ段丘の灯火が、ドイツ軍の侵入をむかえて、いつものとおり
消灯もされずに点いていたことは、全くふしぎなことでもあった。だが、そのとき私は、....
「空襲下の日本」より 著者:海野十三
興街、新宿附近にて―― 「純ちゃん。まだ云って来ないネ」 少年団の天幕の中に、
消灯用の竿竹を握っている少年が云った。 「もう来る時分なんだが……」と相手の少年....
「クリスマス・カロル」より 著者:ディケンズチャールズ
もなくその幽霊が、もっと不愉快な時々には、今はその腋の下に挟んで持っている大きな
消灯器を帽子の代りに使用している理由であった。 とは云え、スクルージがだんだん....
「関東防空大演習を嗤う」より 著者:桐生悠々
も、要するにそれは一のパッペット・ショーに過ぎない。特にそれが夜襲であるならば、
消灯しこれに備うるが如きは、却って、人をして狼狽せしむるのみである。科学の進歩は....
「学生と読書」より 著者:倉田百三
」といわれることは名誉である場合が多い。われわれも学生時代に課業のほか、寄宿舎の
消灯後にも蝋燭をともして読書したものである。深い、一生涯を支配するような感激的印....
「恒藤恭氏」より 著者:芥川竜之介
ち英文科の生徒なりき。 恒藤は朝六時頃起き、午の休みには昼寝をし、夜は十一時の
消灯前に、ちゃんと歯を磨いた後、床にはいるを常としたり。その生活の規則的なる事、....
「陳情書」より 著者:西尾正
は意外に早く経過したものと見え時計は十一時半頃を示して居りました。閉館後の建物は
消灯して仄暗い屋根を連ね人脚もばったり途絶えて、偶《たま》に摺れ違う者が有れば二....
「魔都」より 著者:久生十蘭
地には一月の霜、人影一つない坦々たる馬場先門の大道を轟々たる爆音を轟かせながら、
消灯したトラックの大列がさながら天からでも繰り出してくるように蜿々と有楽町の方に....
「墓地展望亭」より 著者:久生十蘭
寒かった。竜太郎は、思わず、身慄いした。 昇降場の電灯は、なぜか、ほとんど全部
消灯され、ところどころに、一つ二つ点っているのが、霧の中でぼんやりした光暈《ハロ....
「空飛ぶ悪魔」より 著者:酒井嘉七
れた場所に向って、最短コースを飛行する。指定飛行場では平常使用せる航空標識は全部
消灯し、ただ、場の中央なる地上に、本誌名“北極”を意味する英字(arctic)の....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
ないので私は、それに対し何も言ったことはなかったが、起床時刻には連隊に出ており、
消灯ラッパを通常は将校集会所の入浴場で聞いていた私は、宿に帰れば疲れ切って軍服の....