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「消費者〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

消費者の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或る嬰児殺しの動機」より 著者:佐左木俊郎
や都会の膨張発達を示す段階ではなく、地下と地上との対立を示す新しい出発点なのだ。消費者の占めていた地域の上に初めて生産者が氾濫《はんらん》し、生産者群の地帯が膨....
家霊」より 著者:岡本かの子
ら、この洞窟のような家は嫌で嫌で仕方がなかった。人世の老耄《ろうもう》者、精力の消費者の食餌療法をするような家の職業には堪えられなかった。 何で人はああも衰え....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
ち来たされた。諸大名は国勝手を許され、その家族の多くは屋敷を去った。急激に多くの消費者を失った江戸は、どれほどの財界の混乱に襲われているやも知れないかのようであ....
思想と風俗」より 著者:戸坂潤
に出ると忽ち通用しなくなる。男は街頭を勤労者として歩くが、女が街頭を歩く時は主に消費者として歩くからである(男は家庭に這入ると消費者となるので、大抵和服に着かえ....
道徳の観念」より 著者:戸坂潤
に殆んど全く与っていない。彼等は経済的に夫に依存する処の、社会的に見た限り単なる消費者なのだ。たとい家内労働に於て何か生産的であっても、そういう内助は社会的には....
都会地図の膨脹」より 著者:佐左木俊郎
分散作用を開始した。誰も彼も半自給自足の素材生産から足を洗って、扮飾術師になり、消費者になろうとして。 先ず、新道端に店が並び、畠の中に住宅が出来、工場が建っ....
女の手帖」より 著者:宮本百合子
心となった。自主的に米を供出している村の人たちで営団にその米を渡さず、何とか直接消費者にわたす方法はないかと頭を砕いているところもあった。これらの人々は自分たち....
現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
実際は動もすればその領域を越えて、純然たる商工業の範囲に進出致し、生産者より直接消費者へ、をモットーとして中間配給機関の排除を図っているのであります。今日の産業....
純粋経済学要論」より 著者:手塚寿郎
ら二つの市場においては、偶然に叫ばれた価格で、地主、労働者、資本家であって同時に消費者である者が用役を供給し、消費的用役と消費の目的物とを需要し、それにより、考....
人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
で、労働の価格は騰貴したであろう。そして新しい土地が耕作されるに至り、また最大の消費者1)の大部分が外国に行って不在なので、食料品の価格は比例的には騰貴しないで....
人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
出すままに委ねられた場合には、食料の供給とその需要との関係、消費せらるべき分量と消費者の数との関係、を示す極めて重要な政治的晴雨計であり、そして偶然的事情を去っ....
昭和四年の文壇の概観」より 著者:平林初之輔
ダンスホールの増加に正比例して、今年にはいってから、ますます知識階級を中心とする消費者階級に全盛の勢いを見せている。したがってそれが文学作品に反映するのは無理も....
明治の五十銭銀貨」より 著者:服部之総
うばかりでなくギザの数まで百三十二、そっくり同じである。物価指数(昭和九―十一年消費者物価指数)ではかると、「満州国皇帝」が「友邦」日本に挨拶にくるころの五十銭....
街を行くまゝに感ず」より 著者:小川未明
えに消費するまでのことです。 「今年は、西瓜が安い、また豆が安い……」と言って、消費者は喜びます。これを作った百姓の喜びは、やがて、市価の下落によって反対の悲哀....
ロザリオの鎖」より 著者:永井隆
らに縁のない文化生活だ、東山さんのは文化を享楽する生活だよ、東山さんたちは文化の消費者なんだ」 「では──私たちのは?」 「文化を創作する生活だ、ぼくたちは文化....