涙脆い[語句情報] » 涙脆い

「涙脆い〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

涙脆いの前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
刺繍」より 著者:島崎藤村
だとか言われて、男と戦おうとばかりするような毅然《しゃんと》した女よりも、反って涙脆い、柔軟《やわらか》な感じのする人の方が好ましい。快活であれば猶《なお》好い....
」より 著者:島崎藤村
吉が縁側のところから聞いた。 お種は三吉の方を振返って見て、「お仙はこれで極く涙脆いぞや。兄さんに何か言われても直に涙が出る……」 その晩、三吉は少量ばかり....
」より 著者:徳田秋声
り決めて、先方の親爺がほくほく引き取りに来た時、※弱そうな乳呑み児を手放しかねて涙脆い父親が泣いたということを、母親からかつて聞かされて、あまりいい気持がしなか....
渋谷家の始祖」より 著者:宮本百合子
陰険な、凄い、心持の悪い老婦人のように見えていた未亡人は、急に、親しい、見なれた涙脆い母親となって、正隆の前に現われたのである。 ホロホロと光って、膝に落ちる....
社会時評」より 著者:戸坂潤
のようであるが、丁度×××や×××型の「豪傑」が常にセンチメンタルであるように、涙脆いという意味では、仲々同情に富んでいる人のようである。京阪地方の風水害罹災学....