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涸れる
「涸れる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
涸れるの前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「眉かくしの霊」より 著者:泉鏡花
しに流れている。おなじこと、たしない水である。あとで手を洗おうとする時は、きっと
涸れるのだからと、またしても口金をしめておいたが。―― いま、午後の三時ごろ、....
「木魂」より 著者:夢野久作
ん……通りません。……カ……堪忍して……堪忍して下さアアア――イ……」 と声の
涸れるほど繰返し繰返し叫び続けたことか……。 彼は依然として枯木林の間の霜の線....
「指」より 著者:佐左木俊郎
「精壮」とか「トツカピン」とか。併し、そんなものでは間に合わないのだ。が、彼女は
涸れるものを
涸れるままに、渇きるものを渇きるままに快楽を忘れることは出来なかった....
「赤い煙突」より 著者:渡辺温
て薄れて行きはしなかった。……併し、到頭その無限の泉のようにさえ思えた彼女の泪も
涸れる時が来た。 或る日、一人の老婆が彼女を訪れた。町で芸者をしていた、老婆に....
「坑夫の子」より 著者:葉山嘉樹
爆破力を持ったダイナマイトの威力だから、大きくもあろうか? 主として、冬は川が
涸れる。川の水が涸れないと、川の中の発電所の仕事はひどくやり難い。いや、殆んど出....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
うちに何のご屈託もないかのような寝息に入った帝のお寝顔を見ながら、彼女は、ゆうべ
涸れるまで泣きつくした涙を、またしてもサメザメと新たにしていた。 ついに、彼女....
「雨」より 著者:織田作之助
良い医者に見てもらったのだが、ぽくりと軽部は死んだ。泪というものはいつになったら
涸れるのかと不思議なほどお君はさめ/″\と泣き、夫婦は之でなくては値打がないと人....
「日本の伝説」より 著者:柳田国男
が飲みました。今では雨乞いとは関係がないようですが、この井戸もいかなるひでりでも
涸れることがないといっております。 肥前の田平村の釜が淵などでは、ひでりの時に....