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深化
「深化〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
深化の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「思想と風俗」より 著者:戸坂潤
「馬鹿」であるかを見ればよい。教養は何のために必要かというと、他ならぬ思想の展開
深化のためにこそ必要なのだ。もしそうでなかったら、文芸学者ならぬ作家という専門的....
「道徳の観念」より 著者:戸坂潤
ばならず、そして終局に於て、常識的道徳観念からの絶縁としてではなくて却ってそれの
深化又は変貌として、道徳に関する理論的概念を取り出さねばならぬ。だがそのためにも....
「読書法」より 著者:戸坂潤
ズムの分析が要求する課題として、ダットは、第一、ファシズムの経済的基礎の取扱いの
深化、第二、ファシズムの大衆的基礎とその階級的デマゴギーとの関係を明晰にすること....
「日本イデオロギー論」より 著者:戸坂潤
あるが、その一つの場合として、その文化的自由の観念が宗教的意識にまで高揚し、又は
深化されるのを見なくてはならぬ。キリスト教的(主にプロテスタント的)神学や仏教的....
「現代哲学講話」より 著者:戸坂潤
義の根本問題』・一九〇八年を見よ)。マルクス主義哲学を今日の形の唯物弁証法にまで
深化したのはレーニンその人であった。 人の知る通り弁証法をその普遍的な通用性に....
「現代唯物論講話」より 著者:戸坂潤
の如きはここに初めて成立することが出来る。
ブルジョアの社会はその内部的矛盾の
深化によって、弁証法的に必然的に、自己を止揚しなければならなくなってくる。プロレ....
「認識論とは何か」より 著者:戸坂潤
きた民衆の言葉として用いるのであるが、併し之を或る一種の良識と洞察との下に、洗練
深化することによって、もっと自由な広範なものにまで高めて使わねばならぬと云うので....
「思想としての文学」より 著者:戸坂潤
である。 併しここに同時に明らかなことは、文学的探究は科学的探究の延長・高揚・
深化としてでなければ、認識の名に値いしないという結論である。探究のこのコースを実....
「現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
の他の人々によって、殊に関東大震災以来、その後各地に頻発した大地震毎に研究は益々
深化し、発展していって、いまやこの国の地球物理学の権威は世界的になりつつある。こ....
「偶感一語」より 著者:宮本百合子
ゆるものの本体を見得る叡智と渾一に成った愛こそ願わしいものです。 自分は、愛の
深化ということは、最も箇性的な、各自の本質的なものだと思わずにはいられません。 ....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
歴史はえらく揉みとおされるわけなのでしょう。芸術家にとって日常生活のリアリズムの
深化のかくべからざる所以はいかに深く遠いかと思う。それについて最近一つ勉強したこ....
「過渡人」より 著者:豊島与志雄
「ああ。」 その時秀男は父の頬に深い沈思の表情を読んだ。弦月の光りに美化され
深化されている悩ましい影を。 「笹尾が帰る時、香奠のしるしとして少しばかり金を包....
「哲学入門」より 著者:三木清
る。非日常的なものの経験或いは日常的なものの非日常的な仕方における経験は、経験の
深化と呼び得るものである。第二に常識は閉じた社会と結び付いた知識であった。そこで....
「芸術の人間学的考察」より 著者:中井正一
投的視覚の距離と、位置と、範囲が、連続的自由変更を可能ならしむるとき、その視覚の
深化、すなわちその投企的視覚の現象は彫刻的空間としてあらわれる。かかる空間をドイ....
「農民文学の問題」より 著者:黒島伝治
国内に大きな農民層を持つ日本にあっては、農民文学に対するプロレタリアートの影響を
深化する運動が一層注意される必要がある。日本プロレタリア作家同盟の内部に農民文学....