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淵源
「淵源〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
淵源の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「婦系図」より 著者:泉鏡花
少ないが、宗教、文学、美術、演劇、音楽の品定めがそこで成立つ。現代における思潮の
淵源、天堂と食堂を兼備えて、薔薇薫じ星の輝く美的の会合、とあって、おしめと襷を念....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
々な点で相通ずるものがあるというところに主要な興味があるのである。 近代文明の
淵源は古代のカルデアとエジプトであって、そこには約七千年の昔から保存された文化の....
「近時政論考」より 著者:陸羯南
学風を承けて発生したり。この論派はあえて国富の必要を知らざるにあらざれども、その
淵源はおもに近世の法理学にあるがゆえに、自ら権義の理を重んずるの傾きあり。吾輩は....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
質を分化発展するのは宇宙現象の進行の根本的方式である。ゆえにもし対立差別を罪悪の
淵源となさば、実在そのものの進行を、したがって神の意志を罪悪の根本となさねばなら....
「夜叉ヶ池」より 著者:泉鏡花
教授じゃ。山沢学円と云うものです。名告るのも恥入りますが、この国は真宗門徒信仰の
淵源地じゃ。諸君のなかには同じ宗門のよしみで、同情を下さる方もあろうかと思うて云....
「開扉一妖帖」より 著者:泉鏡花
浜屋へ立帰る。……と、場所がよくない、そこらの口の悪いのが、日光がえりを、美術の
淵源地、荘厳の廚子から影向した、女菩薩とは心得ず、ただ雷の本場と心得、ごろごろさ....
「娘煙術師」より 著者:国枝史郎
説いている老人の声が、神々しく部屋から聞こえて来た。
日本に君臨したもう皇室の
淵源に遡って説いているのであって、大義名分を正すにはここから説き出さなければなら....
「書について」より 著者:高村光太郎
坊主がいるのと同じ通理だ。かかる古|碑碣の美はただ眼福として朝夕之に親しみ、書の
淵源を探る途として之を究めるのがいいのである。 五 羲之の書と称せられて....
「美の日本的源泉」より 著者:高村光太郎
れる銅造観世音菩薩立像である。 夢殿、中宮寺を含む法隆寺一郭の中にわれらの美の
淵源とすべき彫刻の充満していることはいうまでもない。金堂安置の薬師如来像のような....
「ミケランジェロの彫刻写真に題す」より 著者:高村光太郎
われ東方の新らしい眼と心とを以てもう一度直視することは意味ふかい。 われわれは
淵源として夢殿の救世観世音を持つ。此の東方精神の造型的顕現の特質は幾多の起伏を超....
「八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
いえば一括して軽薄放漫なる※々者流として顰蹙された中に単り馬琴が重視されたは学問
淵源があるを信ぜられていたからである。 私が幼時から親しんでいた『八犬伝』とい....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
らの夙志であったが、一時人生問題に没頭して全く忘れていたのが再燃したには自ずから
淵源がある。日清戦争の三国干渉の時だった。或る晩慨然として私に語った。「日本はこ....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
おく、物を中途半端に扱うのは彼女の一生の得意芸であり、彼女の今日のあらゆる偉大の
淵源でもあったが、それに対する愛着の情は、いまや一種の偏執病と化し、かえってそれ....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
究を努めていますと、
折々頭や胸がどうかなりはすまいかと気遣われます。
なんでも
淵源まで溯って行く
舟筏を得るのは、容易な事ではございません。
半途まで漕ぎ著け....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
ことを強いられた心に樹てられる。『千載集』はあらゆる意味において、中世和歌伝統の
淵源となった。ということは中世の「詩」の源流となったということである。俊成の置か....