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混じる
「混じる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
混じるの前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「近時政論考」より 著者:陸羯南
上は二者の区別なるも読者はこれをかの世俗にいわゆる個人主義および国家主義の関係と
混じるなかれ、この対語は国家と個人との関係を意味するに似たり。すなわち干渉主義と....
「旅愁」より 著者:横光利一
観るのは、やはり一人か二人の方が良いと思い、また父の骨を持った身で皆の歓びの中に
混じるのは気もひけることとて、予定を変更して滞まる気にはならず、翌朝そのまま出か....
「旅の絵」より 著者:堀辰雄
絶された会話をみんなは再び続け出したらしかった。ときどきヤポンスキイという言葉が
混じる。ひょっとすると俺《おれ》のことでも話しているのかしらんと思いながら、そん....
「源氏物語」より 著者:紫式部
そばして源氏にいろいろなお話があった。老女らしい御様子で咳《せき》が多くお言葉に
混じるのである。姉君ではあるが太政大臣の未亡人の宮はもっと若く、美しいところを今....
「源氏物語」より 著者:紫式部
かな調子のとてもいい所がある。漢字は上手に書けますが、仮名には時々力の抜けた字の
混じる欠点はありますね」 などとも源氏は言っていて、書かない無地の草紙もまた何....
「源氏物語」より 著者:紫式部
宮のお住居はここから船ですぐに渡って行けるような場所に位置していたから、追い風に
混じる琴笛の音を聞いておいでになりながら昔のことがお心に浮かんできて、 「笛を非....
「自警録」より 著者:新渡戸稲造
タム》が弱い。 感情は意志や思想に力をつけるものであるゆえ、誤った思想に感情が
混じると、その誤りがいっそう恐ろしくなる。ここにおいて、僕はしばしば感情の教育と....
「髭の謎」より 著者:小酒井不木
沈澱素というのは人間の血をたびたび兎に注射しますと、兎の血液の中に、人間の血と
混じると白い沈澱を起こすものが生じますから、その兎の血を取って、血清を分け、腐ら....
「香魚の讃」より 著者:佐藤垢石
他に類を求めることができぬ。 また、野州の那須の山奥から出て湊の海門橋で海水と
混じる那珂川にも、今年は大そう鮎が多い。中流の長倉、野口、阿波山、上流の烏山、黒....
「手仕事の日本」より 著者:柳宗悦
ます。建物も衣服も食物も、そうして用いる言葉さえも、どんなに多く外から来たものが
混じるでありましょう。これをよくとれば国際的になったとも思えます。しかしいつしか....
「蝸牛の角」より 著者:和辻哲郎
類である。帝国ホテルが近いから夕方にでもなれば華やかに装った富豪の妻や娘もそれに
混じるであろう。公共の任務のために忙しく自動車を駆るものは致し方がないが、私利を....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
呼び出します。それを弱い火にかけてアクを掬い取りながら気長に煮ます。つまり水気が
混じると早く腐りますからそれを防ぐためです。こうしたのは夏でも四、五日ぐらい保《....