混ぜ返す[語句情報] »
混ぜ返す
「混ぜ返す〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
混ぜ返すの前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
蔵と競い合って、木曾の「山猿」を発揮しようという年ごろだ。そのそばに立っていて、
混ぜ返すような声をかけるのは、寿平次から見れば小父さんのような得右衛門である。 ....
「嵐」より 著者:島崎藤村
都合がよくて、庭もあって、それで安い家と来るんだから、むずかしいや。」と、三郎は
混ぜ返すように笑い出した。 「もっと大きい家ならある。」と次郎も私に言ってみせた....
「旅愁」より 著者:横光利一
ら眼を反らせてもう黙った。日焦けした土工たちの腕の汗が石の間で光っていた。砂利を
混ぜ返す音がじりじり髄にこたえる向うの坂路を、バスが傾きながら流れて来た。
「ね....
「かくれんぼ」より 著者:斎藤緑雨
したる初心さ小春俊雄は語呂が悪い蜆川の御厄介にはならぬことだと同伴の男が頓着なく
混ぜ返すほどなお逡巡みしたるがたれか知らん異日の治兵衛はこの俊雄|今宵が色酒の浸....
「鎖ペンを握って」より 著者:種田山頭火
いこともないね。』と私が答える。『あまり嬉しくはないんですか。』と誰やら若い人が
混ぜ返す。――こういう心持をおどけた態度でうたってみた。断るまでもなく与太郎の囈....