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混在
「混在〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
混在の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「時代閉塞の現状」より 著者:石川啄木
下に呼んできたところの思潮には、最初からしていくたの矛盾《むじゅん》が雑然として
混在していたにかかわらず、今日までまだ何らの厳密なる検覈《けんかく》がそれに対し....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
える。 寛文二年板『為愚痴物語』四に能の太夫鼻金剛という名人、毎に人を観客中に
混在せしめ、衆評を聞いた上己れに報ぜしめて難癖を直す。ある時その人々に今日の評は....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
私たちは本来神の子なのが悪魔に誘惑せられて悩まされている、それで魂の内には二元が
混在するけれども、けっきょく善の勝利に帰するというような聖書の説明の方が心に適い....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
精神は張りつめた生活を保つことができない。そういう生活態度のうちには、善と悪とが
混在している。柔弱は有害であるとしても寛大は健やかで有益だからである。しかしなが....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
、遊牧ボヘミヤン型は街娼の型をとるのかも知れない。 現在の日本は、公娼と街娼が
混在しているが、果していずれが新世代の趣味にかなって生き残るかということに、私は....
「『心理試験』を読む」より 著者:平林初之輔
れ形式的にきちんと区分されていたのである。ところが今日では、百千のイズム、形式が
混在していると同時に、文学の全体的総合、さらに進んで音楽も絵画も文学をも包括する....
「クリティシズムと認識論との関係」より 著者:戸坂潤
う。芸術的表現を描写とばかり見ることは出来ない。小説に於ても描写と説明とが適当に
混在することが必要だという考え方もある(小島政二郎の小説『菊池寛』の菊池寛はそう....
「「日本民族」とは何ぞや」より 著者:喜田貞吉
ることを主張する。換言すれば我が日本臣民中には、甚だ多くの接木されたる天孫民族が
混在しているのである。これを総称して余輩は、「日本民族」の語を用いたい。 我が....
「「自然」を深めよ」より 著者:和辻哲郎
づかない。従って彼らの観察と思想とは、まるで木に竹をついだように、彼らの作品中に
混在している。このようなことは彼らの内生の幼稚をほかにして解釈のしようがない。彼....
「古寺巡礼」より 著者:和辻哲郎
のであるならば、われわれを驚嘆せしめるこの建築家は、奈良京造営の際の工匠のうちに
混在していたわけである。この寺の縁起によると裳層のついていたのは塔のみではなく、....