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「混血児〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

混血児の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
蜃気楼」より 著者:芥川竜之介
ですかしら? 女ですかしら?」 「さあね。……しかし兎《と》に角《かく》この人は混血児《あいのこ》だったかも知れないね。」 僕はK君に返事をしながら、船の中に....
手紙」より 著者:芥川竜之介
どこか相当な家の奥さんでしょう。のみならず二三度見かけたところではどこかちょっと混血児《あいのこ》じみた、輪廓《りんかく》の正しい顔をしています。もう一人の狂人....
地球発狂事件」より 著者:海野十三
することは気が進まなかったからだ。隊員は早速身仕度に懸かった。芋虫とビール樽との混血児のような頑丈な潜水服をつけて、甲板に一列にならんだところは、壮観ともいえ、....
赤外線男」より 著者:海野十三
ものに当惑を感じた。 「ダリアという名前だが」と学士は訊ねた。 「失礼ながら君は混血児なのかい」 「まあ、いやな先生!」彼女は仰山に臂を曲げ腰をゆがめてカラカラ....
恐怖の口笛」より 著者:海野十三
なければ誰だい。それとも痣蟹かネ」 「痣蟹は日本人ですよ。青竜王が探しているのは混血児ですよ」 混血児を探しに玉川へ行った――ということを聞きだした大江山は、....
人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
ている。しかし、一目肌をみればそれと分るように、座間は純粋の日本人ではない。三分混血児――アデンの雑貨商だった日本人の父、黒白混血のイタリア人を母とした三つの血....
人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
っているかね」 「アー・ペラー※ いっこうに知らんが、なんだね」 「海豹と海象の混血児だ。学名を“Orca Lupinum”といって、じつに稀に出る。その狂暴さ....
時計屋敷の秘密」より 著者:海野十三
人が、そこへあれを建てたということだ。 一説に、そのヤリウスは、白人と日本人の混血児だとも伝えられていて、この方が正しいのかもしれないと思われる。 とにかく....
探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
少し窪んでいるのと、この二つの小さな瑕を見つけ出して、神奈川生まれだけにおそらく混血児だろうなどと悪口をいう客もあったが、それとても別に取り留めた証拠があるので....
映画と民族性」より 著者:伊丹万作
際性を第一義とし、輸出を目的とした場合、それはたちまちハマモノに転落し国籍不明の混血児ができあがるのである。「新しき土」はその悲惨なる一例である。この種のものは....
オフェリヤ殺し」より 著者:小栗虫太郎
ち、その婦人とは、ラヴェンナで死別したと云う噂はあったけれども、その浮説が遂に、混血児の孔雀に依り裏書された訳である。 然し、日本に戻ってからの九十郎には、言....
マレー俳優の死」より 著者:岡本綺堂
は珍らしい色白の綺麗な俳優で、なんでも本当の原住民ではない、原住民とイタリアとの混血児だとかいう噂でしたが、なにしろ声もいい、顔も美しいというので、それが一座の....
情鬼」より 著者:大倉燁子
、余り美し過ぎるといつぞや伯母と私が噂していましたら、兄がそれを聞いて、支那人の混血児にはどうかするとああいうタイプの美男子があると申していましたから、もしかす....
黒猫十三」より 著者:大倉燁子
し目で見た。それは美しく澄んだ空色だった、はてな? 空色の眼――殊によると彼女は混血児かな、と心に思った。そう思って見直すと鼻の恰好も、奇麗な唇も、クリーム色の....
私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
の住込み店員だった。ここはおもに外国人の経営している工場の紙を扱っていた。細君は混血児で目の色のちがった子供がおり、主人は病身、なんとなく活気のない店だった。私....