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「清十郎〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

清十郎の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
老年」より 著者:芥川竜之介
髪のみだれていまのものおもい」だの、「夜《よ》さこいと云う字を金糸でぬわせ、裾に清十郎とねたところ」だのと云う、なまめいた文句を、二の上った、かげへかげへとまわ....
相馬の仇討」より 著者:直木三十五
しま》信濃守《しなののかみ》光通《みつのぶ》に敵討願いを軍右衛門が一子六歳になる清十郎と連署で願出た。 「奇特の志《こころざし》天晴れである。軍右衛門、妻を奪わ....
仇討たれ戯作」より 著者:林不忘
が廻って来た。癪に触っているから春亭はうっちゃらかしておいて後から来た京伝のお夏清十郎物に精を出して描いた。 三馬は本石町四丁目新道の家で参考書も不自由な物侘....
深く静に各自の路を見出せ」より 著者:宮本百合子
識、人類の内容を考察する者が、どうしてよい気持になって、今更過去のお染久松、お夏清十郎の恋の唄を、我等、人類の恋愛理想の極致だと云えよう。また、或る性的生活に対....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
うたうと、岡本兵部の娘は、それに合わせるように、 寝たといな 寝たといな 裾に清十郎と 寝たといな そう言いながら、手を休めず糸をまいているところを見れば....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
》のいい若衆を、こっちのお嬢様に押しつけてみるのも面白いことじゃないか――お夏は清十郎、お染は久松と相場がきまり、色事も型になってしまってるんでは根っから受けな....
青春論」より 著者:坂口安吾
う。ただ、僕流にゆがめてあるのは、これは僕の考えだから仕方がない。 武蔵が吉岡清十郎と試合したのは二十一の秋で、父の無二斎が吉岡憲法に勝っているので、父の武術....
艶色落語講談鑑賞」より 著者:正岡容
前置きが長すぎてしまってごめんなさい。 このE師を、仲間があだ名して「尾形清十郎」という。尾形清十郎とは、落語「のざらし」へ出でてくる、向島へ釣りに出かけ....
俳人蕪村」より 著者:正岡子規
打たうとしたりや柳かな 酒を煮る家の女房ちょとほれた 絵団扇《ゑうちは》のそれも清十郎《せいじふろ》にお夏かな 蚊帳の内に螢放してアヽ楽や 杜若《かきつばた》べ....
明治演劇年表」より 著者:岡本綺堂
、右団次を加えたる大一座にて、俳優の共進会と称せらる。 ○十一月、猿若座にて沢村清十郎は名題に昇進し、四代目沢村源之助と改む。 ○四月、春木座にて「菅原実記」を....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
ると、若先生と呼ばれている背のたかい黒茶の衣服に三つおだまきの紋を着けている吉岡清十郎が、連中を顧みていった。 「笠。――編笠で?」 「そうじゃ」 「笠など、お....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
さしも、室町将軍家の兵法所出仕として、名誉と財と、両方にめぐまれて来た吉岡家も、清十郎の代になって、放縦な生活をやりぬいたため、すっかり家産は傾いてきた。四条の....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
。――武蔵はもう約束の場所へ、先に来ているかも知れないが、敵を焦立たせようという清十郎先生のお考えで、わざと、遅刻しているのかも知れない。門下の者が、下手に動い....
随筆 宮本武蔵」より 著者:吉川英治
ては、それよりも武蔵と重大な宿命が後に生れる。武蔵が二十一歳で上京して、憲法の子清十郎、弟の伝七郎、子の又七郎の三名までを洛外一乗邑で、試合のうえで打ち果してし....
身の上や」より 著者:長谷川伸
つあるとき、帰宿謹慎を命ぜられ、私宅に退いて、自殺の準備をしているところへ、奥田清十郎が来て、俯仰天地に恥ずるところのないものが自殺する所以はなし、自裁を命ぜら....