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「清閑〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

清閑の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
土曜夫人」より 著者:織田作之助
、かめへんやろ」 「そこまでって、どこまでだ……?」 「おっちゃんは……?」 「清閑寺の方だ」 「うちもその辺や」 「嘘をつけ!」 と言おうとしたが、木崎はだ....
思い出す事など」より 著者:夏目漱石
》が足りなくて、口に浮かんだ時からすでに変な心持がした。 風流人未死。 病裡領清閑。 日々山中事。 朝々見碧山。 詩《し》に圏点《けんてん》のないのは障子....
突貫紀行」より 著者:幸田露伴
が客あしらいも軽薄《けいはく》ならで、いと頼《たの》もしく思いたり。 三十日、清閑《せいかん》独り書を読む。 三十一日、微雨《びう》、いよいよ読書に妙《みょ....
弟子」より 著者:中島敦
故に、民その営を忽《ゆるが》せにしないからである。さていよいよその庭に至れば甚だ清閑《せいかん》で従者|僕僮《ぼくどう》一人として命《めい》に違《たが》う者が無....
残されたる江戸」より 著者:柴田流星
を見るのが嬉しゅうがすて!」 かれはまた絵画を好む、往々上野の展覧会場に半日の清閑を楽しんで、その憧憬を恣にすることは必ずしも稀らしくない。しかしかれは文盲だ....
連環記」より 著者:幸田露伴
の信念勧進のために、往生事実の良験を録して、本朝四十余人の伝をものしたのである。清閑の池亭の中、仏前|唱名の間々に、筆を執って仏|菩薩の引接を承けた善男善女の往....
茶の湯の手帳」より 著者:伊藤左千夫
浅くも楽むことが出来るのである、最も生活と近接して居って最も家族的であって、然も清閑高雅、所有方面の精神的修養に資せられるべきは言うを待たない、西洋などから頻り....
親鸞」より 著者:三木清
五種はみな外道であると述べている。「九十五種みな世を汚す、ただ仏の一道のみひとり清閑なり」と善導はいっている。仏教とその他の教との価値の差別は絶対的である。我々....
漱石氏と私」より 著者:高浜虚子
になり候。もしやりとげればそれこそ冗長魯鈍に候。近来一向に御意得ず。たまたま机上清閑|毛穎子を弄するに堪えたり。因って数言をつらねて寸楮を置き二階に呈す。艸々。....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
るに、シドニーのごとく繁忙ならざるも、道路広く、街区正しく、遊園多く、なんとなく清閑を覚ゆ。ただし、中央一部の市街はシドニーに譲らざるも、その区域を離るるときは....