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減ずる
「減ずる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
減ずるの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「河童」より 著者:芥川竜之介
している。同時にまたおそらくはあらゆる徳も。
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物質的欲望を
減ずることは必ずしも平和をもたらさない。我々は平和を得るためには精神的欲望も減じ....
「第五氷河期」より 著者:海野十三
るに、自分たちの考えでは、現在活発なる活動をつづけている世界的噴火が、今後勢いを
減ずることなく、このまま、百年も二百年もつづくのでなければ、氷河期は決してやって....
「水害雑録」より 著者:伊藤左千夫
あろうか。しかし、心を卑しくしないにせよ、体を卑しくしたその事の恥ずべきは少しも
減ずる訳ではないのだ。 先着の伴牛はしきりに友を呼んで鳴いている。わが引いてい....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
ことだろうか。人間としては或は不可能であるかも知れない。然し少くとも憎悪の対象を
減ずることは出来る。出来る筈であるのみならず、私達は始終それを勉めているではない....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
る読者界がこの書中に取り扱われた諸種の問題に対して示された多大の興味は今度もなお
減ずることなく持続することを敢て希望する次第である。また断っておきたいことは、死....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
そういう関係から、鉄砲が発達して来ますと、射撃をし易くするためにも、味方の損害を
減ずるためにも、隊形がだんだん横広くなって深さを
減ずるようになりましたが、まだ専....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
た報告に、「ファラデーの年俸一百ポンド、それに室と石炭とロウソク(灯用)。これは
減ずることは出来ない。またファラデーの熱心や能力に対して気の毒ではあるが、王立協....
「朝顔日記の深雪と淀君」より 著者:上村松園
作られた作品がただ単に醜悪不快の念を観る人に与えるばかりでは、芸術としての価値が
減ずるようにさえ思われます。したがってここに人々に依って異なる芸術観も出るわけで....
「妖怪学」より 著者:井上円了
睡眠の起こりにも種々の議論あれども、生理学上の一説をいえば、脳髄に循環する血液の
減ずるは、睡眠催起の原因なりという。しかれども、あるいは曰く、「血液の減少は結果....
「妖怪談」より 著者:井上円了
たとかいうことはたくさんあります。 また、一事に熱注しますると、ほかの感覚力を
減ずるということがございます。例えば、目に力を注げば耳の感覚は薄らぎ、耳に音声を....
「三十年前の島田沼南」より 著者:内田魯庵
った門生の罪過を憎む代りに憐んで生涯面倒を見てやった沼南の美徳に対する感嘆は毫も
減ずるものではない。が、有体にいうと沼南は度量海の如き大人格でも、清濁|併せ呑む....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
ものよくその内情を知り、自然の勢い僧侶を尊敬せざるに至り、したがって宗教の勢力を
減ずるに至れりという。果たしてまことか。 欧州いたるところ乞食あらざるはなし。....
「西航日録」より 著者:井上円了
ダマン群島に沿ってベンガル湾に入る。その間、毎日快晴。涼風船上を払い、暑気大いに
減ずるを覚ゆ。ことに毎夕、明月中天に懸かり、四面雲影を見ず。蒼海渺茫としてただ流....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
き驟雨あり。風位西南より南方に漸転す。激浪漲天の勢いは依然たるも、午後より風力の
減ずるに従い、波勢もまた減ず。この日、マダガスカル島の正南三百五十マイルを離れた....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
)とした。これがため兵力の大増加を必要とし、全既教育兵を動員し、かつ師団の兵力を
減ずるも兵団数を大増加すべしと主張した。もちろん主力は徹底的に右翼に使用する。 ....