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減る
「減る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
減るの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
かった。まだまだと思っているうちに束の厚みはどんどん減って行った。それが半分ほど
減ると、葉子は全く返済の事などは忘れてしまったようになって、あるに任せて惜しげも....
「星座」より 著者:有島武郎
とえ俺がだめだといったところが、貴様の方で……まあ坐れ、坐ってくれ。……一人でも
減ると俺はおもしろくないんだ……坐れえおい。俺が命令するぞ」
婆やが何かいいな....
「春の潮」より 著者:伊藤左千夫
抑えているだけ思いはかえって深くなる。一念深く省作を思うの情は増すことはあるとも
減ることはない。話し合いで別れて、得心して妻を持たせながら、なおその男を思ってい....
「空中墳墓」より 著者:海野十三
角度に高空へ昇るのにも、又、飛行機のバランス復旧をはかる上に於ても、搭乗者が一人
減ることが大変好ましいことも肯けた。いろいろ前々からの事情もあって、出発のときに....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
くでは困ったものだと赧くなる次第である。 もっとも、昼は雑炊二わんであるので、
減るのも無理はない。 ◯昨日も今日も、一機侵入の敵機めが爆弾を落として行く。昨日....
「火星探険」より 著者:海野十三
好きな河合少年は、心臓をどきどきさせて、デニー博士の命令を待った。 重力は
減る 変になったエンジンの調子を正常にとりもどすことは、絶望かとも思われた。す....
「火星兵団」より 著者:海野十三
すか」
「お前こそ、何をたわけたことをいう。火星の上では、物の重さが約三分の一に
減ることを、お前は知らないのか」
「火星の上では、物が軽くなる? なるほどそうで....
「月世界探険記」より 著者:海野十三
太い奴だ。構うことはない。すぐに外へ放り出して下さい。たった一つの楽しみの食物が
減るなんて、思っただけでもおれは不賛成だ」 といって、頬をふくらませた。ミドリ....
「大宇宙遠征隊」より 著者:海野十三
に加えられていたのだ。ところが今、それがしずかに減らされていったのである。重力が
減るから、身体が軽くなる道理であった。 「おやおや、これはふしぎだ。重い宇宙服を....
「杜子春」より 著者:芥川竜之介
に、まるで爪の痕かと思う程、かすかに白く浮んでいるのです。 「日は暮れるし、腹は
減るし、その上もうどこへ行っても、泊めてくれる所はなさそうだし――こんな思いをし....
「新学期行進曲」より 著者:海野十三
坊が生れるのだ。神様が赤ん坊をさずけたもうたのだ。戦争で、尊い兵士は死ぬ、国力は
減る、それを補うのは赤ん坊の誕生だ、笑い事ではない。先生の家には留守番がないのだ....
「「ファン」について」より 著者:伊丹万作
して幸福だろうか。 零から何万にまで増えてきた数字は、都合によつてまた元の零に
減るときがないとはいえないのである。 私は時によつて増えたり減つたりする定めな....
「おばけずきのいわれ少々と処女作」より 著者:泉鏡花
いてみると、その小説が載ってから完結になる迄に前後十九通、「あれでは困る、新聞が
減る、どうか引き下げてくれ」という交渉が来たということである。これは巌谷さんの所....
「三枚続」より 著者:泉鏡花
いらっしゃるんだ。一軒|殖えりゃそいつが食って行くだけ、皆が一杯ずつお飯の食分が
減るように周章てやあがって、時々なんです、いさくさは絶えやせん。」 「それじゃあ....
「私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
人は日に二食である。これは発育ざかりの私にはこたえた。一日中追い回されるので腹の
減ることおびただしい。そこで目をつけたのは中国人の寝ているベッドの下に置いてある....