渡し賃[語句情報] » 渡し賃

「渡し賃〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

渡し賃の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
金魚撩乱」より 著者:岡本かの子
色の絵葉書に、この綺麗な水で襯衣を洗うとか、島の絵葉書にこの有名な島へ行く渡船に渡し賃が二銭足りなくて宿から借りたとか。 すると三度か四度目に一度ぐらいの割で....
青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
ち暮らしているばかりで、かつて渡ろうとはしない。 相手が盲人であるから、船頭は渡し賃を取らず渡してやろうと言っても、彼は寂しく笑いながら黙って頭をふるのである....
名娼満月」より 著者:夢野久作
三保の松原に天女を抱き止めた伯竜の昔を羨み、駿府から岡部、藤枝を背後に、大井川の渡し賃に無けなしの懐中をはたいて、山道づたいの東海道。菊川の宿場に程近く、後にな....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
がこの川を持ってるわけじゃあるめえ、天下様の往来だい、俺らが通ってナゼ悪いんだ、渡し賃が要《い》るならくれてやらあ、手前たちは渡し賃を貰って人を渡しさえすりゃい....
雲霧閻魔帳」より 著者:吉川英治
だ。 「ほんとかい、雲霧」 「だれが、嘘を。――何も、死んでゆく俺の身は、三途の渡し賃さえあれやいい理だが、天下の御通宝を、腐らしちまうなあ、余り、勿体ねえから....