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渡世人
「渡世人〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
渡世人の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「二重心臓」より 著者:夢野久作
士の免状まで持っていたインテリだったそうですが、乾分に押立てられてイヤイヤながら
渡世人の座布団に坐り、新婚早々の若い、美しい奥さんと二人で、街道筋を見渡していた....
「斬られたさに」より 著者:夢野久作
どことなく一癖ありげに見える……。 平馬は思い出した。ここいらの宿屋の亭主には
渡世人上りが多いという話を……。 平馬の想像は中っていた。 それから平馬が物....
「開扉一妖帖」より 著者:泉鏡花
丹餅をくわせた姉さんなるものの、生死のあい手を考えて御覧なさい。相撲か、役者か、
渡世人か、いきな処で、こはだの鮨は、もう居ない。捻った処で、かりん糖売か、皆違う....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
い実行力があり、人々に、否、ガマ六のような腕ッ節の強い、世渡りに自信のある老獪な
渡世人にまで、怖れられていたという。 この事件がもし他殺とすれば、非常に腕力を....
「血曼陀羅紙帳武士」より 著者:国枝史郎
たが、 「お頭ア、いや親分、お久し振りでござんすねえ」と、言葉まで侍らしくなく、
渡世人じみた調子で、「いつも全盛で、おめでとうございます」 五郎蔵は、相手の顔....
「剣侠」より 著者:国枝史郎
り、同時に賭場を開いていて、大勢の乾児を養っていた。いわゆる二足の草鞋であって、
渡世人からは卑怯であるとして、とかく悪口を云われるものであるが磯五郎ばかりは評判....
「魔像」より 著者:林不忘
会わせてやろうと、思い立つと、何でも即座《そくざ》に実行しないと気の済まない喧嘩
渡世人だ。よかろう。出しぬけにつれて来て驚かしてやろうという肚《はら》、二梃駕籠....
「復活祭」より 著者:久生十蘭
部から中西部を経て東部に流れこんだ、博奕《ばくち》打ち、喧嘩師《ポンサー》などの
渡世人《スポウテイ》、脱走船員、密入国者、密買行商人といった、日本の夢も見ない連....
「小説 円朝」より 著者:正岡容
かとおもうと、早くも上がってきた頬に刀傷のある目の険しい五十｜彼是《かれこれ》の
渡世人上がりの四谷杉大門の寄席の主へ、 「よウよウ珍しい珍しい兄貴、相手ほしやで....
「天狗外伝 斬られの仙太」より 著者:三好十郎
んざあ、見られた図じゃねえ。まず置いて置け。 長五 しかし女は買わず酒は飲まずの
渡世人と言うのも珍しかろうぜ。兄きぁよっぽどの唐変木だ。こんな男にお蔦ともあろう....
「寄席行灯」より 著者:正岡容
に思い至ったことだろう）。はじめて聴いたくだりであるが、何か天竜川の近くで、昨日
渡世人の足を洗ったばかりという老侠へ止むないことから喧嘩を挑みかかる日本左衛門の....
「早耳三次捕物聞書」より 著者:林不忘
れこれと世話を焼き始めた。みんなさすがに白い眼を向けたが、辰は一こう平気だった。
渡世人と岡っ引は人柄を読むことと場の臭いを嗅ぐことが大切である。ことに剣術の使手....
「斬られの仙太」より 著者:三好十郎
んざあ、見られた図じゃねえ。まずおいて置け。 長五 しかし女は買わず酒は飲まずの
渡世人というのも珍しかろうぜ。兄きあよっぽどの唐変木だ。こんな男にお蔦ともあろう....
「森の石松」より 著者:山中貞雄
伊村利江子 Ｓ＝街道筋茶店の表 遠州森町の近く。 秋晴れの或る日。
渡世人らしい旅人が一人休んで居る。 茶店の娘お静、茶を持って来る。 「姐さん....
「私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
ょいとごめんなすって……』 私はふすまをあけて両手両ひざをつき、見よう見まねの
渡世人の仁義をよそおい上目づかいにいざり寄った。 『まっぴらごめんなさっておくん....