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渡月橋
「渡月橋〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
渡月橋の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「鯉魚」より 著者:岡本かの子
一 京都の嵐山《あらしやま》の前を流れる大堰川《おおいがわ》には、雅《みや》びた
渡月橋《とげつきょう》が架《かか》っています。その橋の東詰《ひがしづめ》に臨川寺....
「虞美人草」より 著者:夏目漱石
。 天竜寺《てんりゅうじ》の門前を左へ折れれば釈迦堂《しゃかどう》で右へ曲れば
渡月橋《とげつきょう》である。京は所の名さえ美しい。二人は名物と銘打った何やらか....
「突貫紀行」より 著者:幸田露伴
早や海原《うなばら》も見ゆるに、ひた走りして、ついに五大堂|瑞岩寺《ずいがんじ》
渡月橋《とげつきょう》等うちめぐりぬ。乗合い船にのらんとするに、あやにくに客一人....
「間諜座事件」より 著者:海野十三
鈴子 香川桃代 平河みね子 喜多八 鴨川 布助 ●第三景・嵐山|
渡月橋 妙林 御門 秋子 ●第四景・琵琶湖畔 薬売 鴨川 布助 ....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
ちたる昨日今日 春雨に杉苗育つ小山哉 浅茅生の宿と答へて朧月 朧夜の雨となりけり
渡月橋 小蔀に人のけはひや春の月 片側に雪積む屋根や春の月 陽炎や石の八陣潮落ち....
「怨霊借用」より 著者:泉鏡花
、当人も、左様に人様には申しておりましたが、この川の下流の釜ヶ淵――いえ、もし、
渡月橋で見えます白糸の滝の下の……あれではござりません。もっとずッと下流になりま....
「日本文化私観」より 著者:坂口安吾
されていて、荷物を大八車につんでおり、座頭が路上でメザシを焼いていた。 嵐山の
渡月橋を渡ると、茶店がズラリと立ち並び、春が人の出盛りだけれども、遊覧バスがここ....
「山吹」より 著者:泉鏡花
はいたしません?…… 画家 (徐に腕を拱く)さあ……あの菊屋と野田屋へ向って渡る
渡月橋とか云うのを渡りますと、欄干に、長い棹に、蓑を掛けたのが立ててあります。―....
「鮎の試食時代」より 著者:北大路魯山人
くしてうまいと思って食ったのは、京都の保津川のほとりにおいてであった。洛西嵐山の
渡月橋を渡って、山の裾を七、八丁登ると、そこに嵐山温泉というのがある。ここで食っ....
「水郷異聞」より 著者:田中貢太郎
よう、そして、その間に時間をこしらえてあの女と逢おう……。 彼は弁天堂の横から
渡月橋の袂へ往った。そこは弁天堂の正面とちがって人通りがすくなくて世界がちがった....