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温存
「温存〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
温存の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「道標」より 著者:宮本百合子
も、ソヴェト生産や官庁の諸機構に官僚主義がはびこっていさえすれば、比較的安全に、
温存されることができた。ブハーリンが国際的な指導者の一人であるという盲目的な信頼....
「青年」より 著者:森鴎外
箱根を去るなんぞはどうだろう。それが好い。それなら断然たる処置であって、その癖|
温存的工夫を要する今の頭を苦めなくて済む。そして種々の不愉快を伝達している幾条の....
「婦人と文学」より 著者:宮本百合子
要素が、どんなにつよく日本に存在しているか、ということである。この日本の保守勢力
温存の傾向は、政府の構成から憲法の民主的改正にふくまれた巨大な矛盾の本質までを一....
「平和運動と文学者」より 著者:宮本百合子
アイ・ドント・ノーではね。しかしそういう社会は、天皇制をくいものにして、旧権力を
温存させようとしているものには決してつくれません。人民がつくる力をもっているだけ....
「今日の日本の文化問題」より 著者:宮本百合子
はならない。 芸術祭 日本の政府は、本質的な意味ではファシズムと反民主精神とを
温存していながら、外面的には日本を文化国家として内外に信じさせようとして努力して....
「ジャーナリズムの航路」より 著者:宮本百合子
皇族への感情の習慣は、ナンセンスそのものを通じて、偶像を否定しきっていない心理を
温存させてゆく。笑いや優越感をとおって屈従に近づけられてゆくのである。 ヴァイ....
「恐怖の季節」より 著者:三好十郎
。同時に彼の絵画理論は彼が到達しただけの高さと完全さを破壊される恐れなく、安全に
温存され得るのであった。それはそれでよかった。ところが、そういうことを永く続けて....
「猿の図」より 著者:三好十郎
不可能となるばかりでなく、さらに日本を将来ふたたびファッショ化するところの基盤を
温存することになるのであります! 特に、映画界においては――実は私も映画人の一人....
「古事記」より 著者:武田祐吉
で誦み習わしめたのかはあきらかで無い。帝紀を資料とする部分が、特殊の文字使用法を
温存しているによれば、太の安萬侶が文を書くに當つて、成書である帝紀を使用したもの....