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温情主義
「温情主義〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
温情主義の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「広津氏に答う」より 著者:有島武郎
、多くの中間的施設が無数に行なわれねばならぬ。いわゆる社会政策と称せられる施設、
温情主義、妥協主義の実施などはすべてそれである。これらの修正策が施された後に、社....
「新版 放浪記」より 著者:林芙美子
くから考えると、涙の出るようないいひとなのだけれども、会うとムッとする松田さんの
温情主義、こいつが一番苦手なのだ。その内、何か持って見舞に行こうと思う。夜、龍之....
「黒い地帯」より 著者:佐左木俊郎
のだった。彼はそして非生産的なことを嫌った。主張としては、幾分消極的ではあるが、
温情主義と見るべきだった。――だから彼は、父親の死と同時に地主の席を譲られると、....
「「市の無料産院」と「身の上相談」」より 著者:宮本百合子
をもらう。それだけの設備と権利がある上で、避姙や人工早産がゆるされているのです。
温情主義で搾取して、慈善設備でプロレタリアの母から子を奪う資本主義の文明をわれわ....
「狂馬」より 著者:佐左木俊郎
ろがある。 青!(その馬は若い時からそう呼びならされていた。) 青は鉱山主の
温情主義から、坑の中に養われていた。十何年間を、地の底の暗闇の中に働いていたので....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
彼の自己過信は、近ごろ、その兄をさえ凌ぐ増上慢になりだしていた。そして兄のような
温情主義を以てしていたら、敵性勢力の再燃は必至とみていたのである。 ――で、ま....