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温浴
「温浴〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
温浴の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「道標」より 著者:宮本百合子
いる鼻声で、日本には豊富な温泉があることをきいていると言った。そのとき、炭酸泉の
温浴は、肝臓のためのすばらしい治療だと言った。
「いいことを思いついた。素敵! ....
「ウィリアム・ウィルスン」より 著者:佐々木直次郎
はその私財をもって方々に劇場や音楽堂を建てたり、競技場や競走路をつくったり水道や
温浴場をこさえたり、ギリシャ各地の滅びた都市を復旧再興させたり、実にさまざまの驚....
「大切な雰囲気」より 著者:小出楢重
いけれど、そのあとの皮膚の感触位|嫌なものはない。私は真夏でも熱い茶と熱い珈琲と
温浴を愛する。汗のあとの湯上りの浴衣の触覚にこそ夏の幸福は潜んでいる。 私は従....
「海水浴」より 著者:寺田寅彦
に合わないので、仕方なく宿屋で海水を沸かした風呂を立ててもらってそれで毎日何度も
温浴をさせた。とにかくその一と夏の湯治で目立って身体が丈夫になったので両親はひど....
「電車と風呂」より 著者:寺田寅彦
という。しかしこの説が日本の浴場にも通用するかどうか少し疑わしい。自分の考えでは
温浴のために血行がよくなり、肉体従って精神の緊張が弛んで声帯の振動も自由になるの....
「猫先生の弁」より 著者:豊島与志雄
人間以上だ。それというのも、猫は最も清潔な動物だからです。犬の臭気、水浴をしても
温浴をしても決して取れない臭気、あの体臭はもう犬にとって致命的です。猫には、体臭....
「わが戦争に対処せる工夫の数々」より 著者:坂口安吾
苦しいが、もぐつて五六分ジッとしてゐると、なんとも爽快なもので、これに馴れると、
温浴がいやになる。兄の一家が工場疎開でゐなくなり、その留守宅に私が一人で住むこと....
「温浴」より 著者:坂口安吾
になるときがあった。インシュリンや電気ショック療法のなかった一昔前の精神病院では
温浴療法というものをやったそうであるし、ヌル湯の湯治場では、精神病に卓効ありとあ....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
めしである。 父とは同国の出身で、夙くから病気療養に対するその効用を認めて海水
温浴を主唱し、少しは世に知られていた医家があった。西岡である。西岡は不幸にして志....
「人生三つの愉しみ」より 著者:坂口安吾
をなしていた。 私は沐浴が好きである。水浴は海も谷川も滝にうたれるのも好きだ。
温浴は四十度から四十三四度ぐらいまでのぬるいのに長くつかって、特に後頭部を湯につ....
「ドーヴィル物語」より 著者:岡本かの子
がたカジノからホテルへ乗馬服と着替えに帰って来て、鞭を持って出て行った。十時には
温浴とマッサージとマニキュアを命じてあるから帰って来るに違い無い。との事である。....
「古寺巡礼」より 著者:和辻哲郎
室もある。すべてが美しい柱や彫刻や壁画で飾られている。そのなかで人々は泳いだり、
温浴したり、蒸し風呂を取ったり、雑談にふけったり、その他いろいろの娯楽をやる。―....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
年間その教授を受けたることあり。午後、今村氏の案内にて望月料理店に至り、日本式の
温浴をなし、かつ日本式の晩餐を喫す。すべての設備は、東京の料理店と毫も異なること....
「ベートーヴェンの生涯」より 著者:ヴェーゲラーフランツ・ゲルハルト
っそう悪くならなかったともいい切れないのだ。――腹の方はずっと良好だ。ことに、微
温浴を二、三日つづけた後は一週間か十日ほどかなりよい。胃が強くなる薬をたまに摂っ....