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「温突〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

温突の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
眼を開く」より 著者:夢野久作
間の岨道を、一里ばかり上った処に在る或る富豪の別荘で、荒れ果てた西洋風の花壇や、温突仕掛にした立派な浴室附の寝室が在ったが、私は、その枯れ残った秋草の花の身に泌....
爆弾太平記」より 著者:夢野久作
ような気がする……ハハハ。しかしこの家なら大丈夫だよ。その覚悟で建てた赤|煉瓦の温突式だからね。憚りながら酒樽と米だけは、ちゃんとストックして在るんだ。十日や十....
天馬」より 著者:金史良
ものを慌てて払いのけるのと同時にはね起きた。それはがさがさと物音をたてて吹っ飛び温突《オンドル》の上で揺れている。他ならぬ、泥まみれになった桃の枝だったのだ。彼....
虎狩」より 著者:中島敦
たので、私も低い入口から背をこごめて這入《はい》った。家の中は全部油紙を敷詰めた温突《オンドル》になっていて、急に温い気がむっと襲った。中には七八人の朝鮮人が煙....
勧善懲悪」より 著者:織田作之助
魄の身の誰を怨まん者もなく、南京虫と虱に悩まされ、濁酒と唐辛子を舐めずりながら、温突から温突へと放浪した。 しかし、空拳と無芸では更に成すべき術もなく、寒山日....