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湊
「湊〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
湊の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
て来ましたが、中でも可笑《おか》しかったのは、南八丁堀《みなみはっちょうぼり》の
湊町《みなとちょう》辺にあった話です。何でも事の起りは、あの界隈《かいわい》の米....
「義血侠血」より 著者:泉鏡花
者、無理言う者、呟く者、罵《ののし》る者、迷惑せる者、乗り合いの不平は奴の一身に
湊《あつ》まれり。渠はさんざんに苛《さいな》まれてついに涙ぐみ、身の措《お》き所....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
午後十時、北海道、根室湾を、占領した。聯隊は、更に、津軽海峡を征服し、青森県|大
湊要港を占拠せんものと、機会を窺っている模様である」 (ああ、内地までも、敵機の....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
、林田区に入ると俄然大きく焼けていた。三菱電機の研究所のあった建物も焼けていた。
湊川新開地も焼け、福原も焼けていた。市電の南側が少し残って、神戸駅迄に及んでいる....
「少年探偵長」より 著者:海野十三
るところからは右手に見えていたが、その川は芝原水源地のあまり水が流れていて、末は
湊川にはいるのだ。 「何をするつもりかなあ」 と春木は、こわごわ崖の上の木立の....
「空襲警報」より 著者:海野十三
分団長。警報は出ないが、しかし油断はならないぜ」 暁の空襲警報 茨城県|
湊町の鮪船が四|艘、故郷の港を出て海上五百キロの沖に、夜明を待っていた。 その....
「歌行灯」より 著者:泉鏡花
やす、馬がヒインヒインと嘶う。」 「若いもの、その人に構うまい。車を早く。川口の
湊屋と言う旅籠屋へ行くのじゃ。」 「ええ、二台でござりますね。」 「何んでも構わ....
「灯明之巻」より 著者:泉鏡花
藩士である。御存じ……と申出るほどの事もあるまい。石州浜田六万四千石……船つきの
湊を抱えて、内福の聞こえのあった松平|某氏が、仔細あって、ここの片原五万四千石、....
「私の活動写真傍観史」より 著者:伊丹万作
る。 私の記憶に存する範囲では、私の活動写真傍観史はこの時に始まるようである。
湊川神社の近くに八千代座というのがあつた。(大黒座というのもあつたように思うがど....
「人造物語」より 著者:海野十三
ある。このような簡単なものは、ずいぶん古くからあったもので、僕が少年時代、神戸の
湊川が、まだ淋しい堤防であったとき、その上に掛かった小屋で、「活人形」を見たのを....
「楠公夫人」より 著者:上村松園
来ないけれど、いまここで語っていいものに楠公夫人の像がある。 三年ほど前に神戸
湊川神社の宮司が私の宅に見えて、 「楠公夫人の像を描いて奉納してもらいたい」 ....
「瓜の涙」より 著者:泉鏡花
らすまい、犯すまいとしたのであった―― 「この松の事だろうか……」 ――金石の
湊、宮の腰の浜へ上って、北海の鮹と烏賊と蛤が、開帳まいりに、ここへ出て来たという....
「四十年前」より 著者:内田魯庵
で評判であった。 突飛なるは婦人乗馬講習所が出来て、若い女の入門者がかなりに輻
湊した。瀟洒な洋装で肥馬に横乗りするものを其処ら中で見掛けた。更に突飛なのは、六....
「西航日録」より 著者:井上円了
海峡咽喉の地にありて、実に枢要の港口なり。万国の船これに出入し、万国の人ここに輻
湊し、その盛況これを十四年前に比するに、ほとんど別天地の観あり。その地赤道に接す....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
ぐに適すると、渓谷間に清泉の湧出するありて飲用水を有するとによりて、ここに人の輻
湊するに至り、自然に小都邑をなせり。ほかの諸島は飲用水なく、すべて雨水を用うとい....