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湯垢
「湯垢〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
湯垢の前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「秋の鬼怒沼 」より 著者:木暮理太郎
河原の石の間から湯気が立ち昇っている。崕からも二、三箇所湯がにじみ出して、岩面に
湯垢が木目のように附着している。此湯は日光沢の温泉宿が押流された明治三十五年の大....
「黒部川を遡る 」より 著者:木暮理太郎
出された。 此谷にも仙人ノ湯の外に、湯のにじみ出している処が数ヶ所ある。孰れも
湯垢が岩壁の面に奇怪なさまざまな線を描いている。其中の一箇所では稍湧出量が多く、....
「ふるさとに寄する讃歌」より 著者:坂口安吾
さい庖厨の香を嗅いだ。また裏町に、開け放された格子窓から、脂粉の匂に噎んでいた。
湯垢の香に私はしみた。そして太陽を仰いだ。しきりに帰心の陰が揺れた。 東京の空....
「随筆 新平家」より 著者:吉川英治
来ない。番傘を借りて、小栗判官と照手姫の遺蹟など見て歩く。平家のころは、ここは「
湯垢離の場」といっていたから、熊野|行幸の随身たちが、わんさと、泊ったことだろう....