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「湿疹〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

湿疹の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
ナポレオンと田虫」より 著者:横光利一
乾けば素焼のように素朴な白色を現した。だが、その表面に一度爪が当ったときは、この湿疹性の白癬は、全図を拡げて猛然と活動を開始した。 或る日、ナポレオンは侍医を....
冬日記」より 著者:原民喜
悩をともなって来るのでもあった。この二三年彼の顔の皮膚をほしいままに荒らしている湿疹も、微妙なるものの営みではあった。それは殆ど癒《い》えかけてはいたが、ちょっ....
破片」より 著者:寺田寅彦
二三日後に偶然映画「夜間飛行」を見た。これに出て来るライオネル・バリモアーの役が湿疹に悩まされていることになっていてむやみにからだじゅうをかきむしる。ジョン・バ....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
終えたいと思う。社会の定命の下にも人類の不滅が感ぜられる。噴火口の傷口や硫気口の湿疹《しっしん》などを所々に有するとも、潰瘍《かいよう》して膿液《のうえき》をほ....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
道の中にあるような亀裂、盲腸、行き止まり、腐蝕した丸天井、臭い水たまり、四壁には湿疹《しっしん》のような滲出物《しんしゅつぶつ》、天井からたれる水滴、暗黒、実に....
黒田如水」より 著者:吉川英治
も、少しの変りもない。 変って来たのは、夏の陽気だけだ。 夏となって、皮膚の湿疹はよけいにひどくなり、髪の根には腫さえもってきたが、ただそれだけの歳月が、こ....
フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
おいと木材のにおいだ。敷島をと呼んでもないという。麦酒となると、顔いっぱいに赤い湿疹のふき出た二十五、六の内儀が、おなじく赤いぶつぶつの乳房をはだけて、怪しげな....