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「満点〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

満点の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
電報」より 著者:黒島伝治
なお立って、停車場の構内をじろ/\見廻した。 「僕、算術が二題出来なんだ。国語は満点じゃ。」醤油屋の坊っちゃんは、あどけない声で奥さんにこんなことを云いながら、....
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
と思われましたが、程経てそこに再び立ち現れた京弥の女装姿は、まこと、女子にしても満点と言った折紙すらもが今は愚かな位です。大振袖に胸高な帯をしめて、見るから水々....
自叙伝」より 著者:大杉栄
笑いながら言っていた。 その夏僕は、訓育(実科)では未曽有の十九点何分(二十点満点)で一番、学科では十八点何分で二番、操行ではこれまた未曽有の十四点何分で下か....
食魔」より 著者:岡本かの子
か、成功を祈るかのよう敬虔に控えている。もちろん料理は精製されてある。サービスは満点である。以下デザートを終えるまでのコースにも、何一つ不足と思えるものもなく、....
工場細胞」より 著者:小林多喜二
どく感動は与えないと思うの。然し芳ちゃんなら、へえッ! って皆がね。――煽動効果満点よ! 無理矢理出さすの。 お君はずるそうに笑った。しめった赤い唇が、耳のす....
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
しげに身をくねらして、パッと首筋迄も赤らめたあたり、三十年増が化けたものなら正に満点。――然し退屈男の眼はそのまにもキラリキラリと鋭く光りつづけました。掏摸とっ....
贋紙幣事件」より 著者:甲賀三郎
で通して来た、僕の大好きな友達だが、中学に来てもやっぱりよく出来て、臨時試験は皆満点だった。けれども中学となると、流石に方々の小学校からよく出来るものが集ってい....
机と布団と女」より 著者:坂口安吾
やってるな、なかなか、いいぞ。あのフトンの上に女の一人も寝ころばしておけば、まア満点というもんだが、安吾もそこまで手が廻らんと見える。けれども、とにかくいいぞ。....
神サマを生んだ人々」より 著者:坂口安吾
ぞれ旅館をやっております。わざと看板は出しませんが、この方が親切テイネイで、気分満点ですよ」 玄関を一足はいると屋内の全貌が一目でわかる。座敷らしいのは一間し....
心霊殺人事件」より 著者:坂口安吾
、鉄丸とガラガラを仕掛けたり、後閑サンにレコード係りをたのんだりね。殺しの準備は満点だ。奴めは自由に歩きまわることができるし、後閑サンの近くに来ていながら鉄丸と....
光は影を」より 著者:岸田国士
まい。もうちつと、スリルのある商売はないか?」 「輪タクも、やりようじや、スリル満点らしいぜ。おれの中学時代の同級で、鎌倉にいるのが、土地じやまずいからつて、銀....
あるニュウ・フェイスへの手紙」より 著者:岸田国士
って「新しい」演技の面白さを発揮していたのは、俳優座の永井智雄君でした。もちろん満点とは言えませんが、ところどころ、非常に新鮮な心理表現のニュアンスを示したので....
」より 著者:佐藤垢石
。小出町地先で破間川を合わせると、川底の石もさらに大きく瀬の流れも一層速く、鮎は満点の条件をもって育つのだ。 破間川と魚野川の合流点の、秋草に満ちた広い河原か....
姫柚子の讃」より 著者:佐藤垢石
で作るのであるが、少し重過ぎるきらいはあるとはいえ、魚が鈎をくわえてからの味は、満点であった。 ここの人が使う手網は、美術品である。枠は竹を削ってはぎ合わせ、....
握り寿司の名人」より 著者:北大路魯山人
みが発見したのである。 これならいろいろの魚が食えて、飯も食えるから料理として満点である。高級料理屋では、自分の好きなものばかり食うわけにはいかないが、寿司屋....