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溺死
「溺死〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
溺死の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「文章」より 著者:芥川竜之介
家文《とうそうはっかぶん》じみた文章を草《そう》した。その次のは不慮《ふりょ》の
溺死《できし》を遂げた木村大尉《きむらたいい》のために書いたものだった。これも木....
「金将軍」より 著者:芥川竜之介
。須臾《とき》の際《ま》に官軍《みいくさ》敗績《やぶ》れぬ。水に赴《おもむ》きて
溺死《しぬ》る者|衆《おお》し。艫舳《へとも》、廻旋《めぐら》することを得ず。」....
「恐竜艇の冒険」より 著者:海野十三
のまま艇が海の中に潜ってしまえば、その人間は、たいへん困るだろう。困るどころか、
溺死《できし》してしまうからね」 「ははーん、なるほど」 「第二の例。上甲板に、....
「三つの窓」より 著者:芥川竜之介
兵はブイにとりついたものの、見る見る遠ざかるばかりだった。彼の運命は遅かれ早かれ
溺死するのに定まっていた。のみならず鱶はこの海にも決して少いとは言われなかった。....
「国際殺人団の崩壊」より 著者:海野十三
死ぬし、第三番目には先月、鉄道省の技術官連が大島旅行をしたときに、汽船爆沈で大半
溺死しましたし、これで四度目です。私はいよいよこれは唯事ではないと思うのですが…....
「海底都市」より 著者:海野十三
。爪先立《つまさきだ》ちをして僕は背のびをした。 (水責《みずぜ》めにして、僕を
溺死《できし》させるつもりか。一体|何奴《どいつ》だ。こんなに僕を苦しめる奴は?....
「恐竜島」より 著者:海野十三
がある。いやなことは、このことだった。 四人がはいりこんだ安全の洞穴が、四人が
溺死《できし》の墓穴《ぼけつ》になろうとしているのだ。 ああ、これも呪《のろ》....
「火星探険」より 著者:海野十三
てきたデニー博士以下の乗組員たちも、哀れ、火星着陸の声を聞くと共に異境の海に全員
溺死してしまったであろう。博士の沈着にして果断な処置が、危機一髪のところで全員を....
「時計屋敷の秘密」より 著者:海野十三
間は迫る。 「だんだん苦しくなるぞ、それよりか、泥水の中にすっぽりつかって、早く
溺死してしまった方がどんなに楽かしれないよ。君、早く死んだがいいよ」 死神の声....
「未来の地下戦車長」より 著者:海野十三
いあんばいに、腰のところでとまり、それ以上はふえなかったから、一郎は、かろうじて
溺死人《できしにん》とならないですんだ。 彼は、シャベルとつるはしとを力にして....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
に海中へ――。 そうなると手錠をはめられた杉田二等水兵は、泳ぐこともできないで
溺死するほかないであろう。死は目前にあった。―― が、そのとき不思議な運命が、....
「歯車」より 著者:芥川竜之介
臘人を思い出した。彼は空中に舞い上った揚句、太陽の光に翼を焼かれ、とうとう海中に
溺死していた。マドリッドへ、リオへ、サマルカンドへ、――僕はこう云う僕の夢を嘲笑....
「葛飾砂子」より 著者:泉鏡花
此処寛政三年波あれの時、家流れ人死するもの少からず、此の後高波の変はかりがたく、
溺死の難なしというべからず、是に寄りて西入船町を限り、東吉祥寺前に至るまで凡そ長....
「迷信解」より 著者:井上円了
申すことじゃ。かく聞いてみれば、妖怪とするに足らざることが分かる。また俗に、人の
溺死せる節、親戚のものきたるときは、死人の鼻孔より出血するという話は、いずこにて....
「革命の研究」より 著者:大杉栄
命を救うための至上の方法として大胆不敵を要求する。革命議会の断頭台も、ヴァンデの
溺死も、車裂きの刑も、何ものもこの革命家等がその革命的方法を取ることを止めること....