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滅びる
「滅びる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
滅びるの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
民衆
シェクスピイアも、ゲエテも、李太白《りたいはく》も、近松門左衛門も
滅びるであろう。しかし芸術は民衆の中に必ず種子を残している。わたしは大正十二年に....
「高野聖」より 著者:泉鏡花
ってしまうのに相違《そうい》ないと、いや、全くの事で。」
九
「およそ人間が
滅びるのは、地球の薄皮《うすかわ》が破れて空から火が降るのでもなければ、大海が押....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
めに教育されなければならない。この一事が見過されていたなら教育の本義はその瞬間に
滅びるのみならず、それは却って有害になる。社会の為めに子供を教育する――それは驚....
「宇宙戦隊」より 著者:海野十三
て来たのです。君たちはこの問題をなるべく早く解決しないと、君たちの世界は間もなく
滅びるかもしれないのだ。だから……」 帆村のことばは突然中断した。それは緑色の....
「火星兵団」より 著者:海野十三
しめつけられるように苦しかった。いよいよ来る四月四日かぎりで、地球とともに人類も
滅びるのだ。こんなに永い間、いろいろと苦労をつづけて来た人類が、あっさりと滅び、....
「夜叉ヶ池」より 著者:泉鏡花
つの鐘は鳴るまいな!…… もしや、岩抜け、山津浪、そうでもない、大暴風雨で、村の
滅びる事があったら、打明けた処……他は構わん、……この娘の生命もあるまい――待て....
「みさごの鮨」より 著者:泉鏡花
へ小さく隠れて、身を震わしているじゃあないか。――帰りたまえ。」 また電燈が、
滅びるように、呼吸をひいて、すっと消えた。 「二人とも覚えてけつかれ。」 「この....
「一利己主義者と友人との対話」より 著者:石川啄木
処で読んだんだ。何でも雑誌をとってる家だからね。(間)そうそう、君は何日か短歌が
滅びるとおれに言ったことがあるね。この頃その短歌滅亡論という奴が流行って来たじゃ....
「仇討姉妹笠」より 著者:国枝史郎
なさいました後は、有髪の尼の心持で、あなた様のご冥福をお祈りし』『それでは屋敷は
滅びるぞ! 先祖に対して相済まぬ!』『では妾は形ばかり主馬之進様の妻となり……』....
「ドモ又の死」より 著者:有島武郎
ねたむのだろう。奴は倒れてしまった。奴は火だった。焔だった。奴の燃えることは奴の
滅びることだったんだ。 戸部 貴様そういったか。 花田 うむ。 戸部 よく....
「味覚馬鹿」より 著者:北大路魯山人
であろう。今日の料理の堕落は商業主義に独占されたからだと考えられる。家庭の料理は
滅びる。家庭の料理が
滅びることは、それだけ心身ともに不健康な人間が多くなることだ....
「とと屋禅譚」より 著者:岡本かの子
根が愚鈍でない国太郎にはすべての筋道が判っていた。お坊っちゃんが――旧家が――
滅びる筋道はこれ以外には無かった。そしてそれを免れる遣り方も彼には判っていた。そ....
「消えた美しい不思議なにじ」より 著者:小川未明
、あちらではその邪魔をしている。あんなに幸福のにじがかかった。またそれだけ下界の
滅びるのが長引くわけだ。よし、妹がそういうようにみんなを守る気なら、わたしはいっ....
「ベートーヴェンの生涯」より 著者:ヴェーゲラーフランツ・ゲルハルト
創造主が自分の被造物を実にやくざな偶然の犠牲にして顧みず、そのため最も美しい花も
滅びることがあるのをのろった。〕思ってもみてくれ、僕の一番大切な部分、僕の聴覚が....
「ベートーヴェンの生涯」より 著者:片山敏彦
自分の霊だけがあった――あたかも、(無限性に有限なる性を比べてみるために)やがて
滅びるべき運命を持つ者の眼が、明るい鏡に見入るかのように……(一八一五年) 〔以....