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滅法界
「滅法界〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
滅法界の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「箕輪心中」より 著者:岡本綺堂
と思う途端に、駕籠の先棒《さきぼう》がだしぬけに頓狂な声で、「おい、この駕籠は
滅法界《めっぽうかい》に重くなったぜ」と、呶鳴った。 外記ははっと正気にかえっ....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ふくろは……」 「御近所のかたと一緒に太郎様へ……」 「むむ、太郎様か。この頃は
滅法界にはやり出したもんだ。おれもこのあいだ行って見てびっくりしたよ。まるで御開....
「蟹工船」より 著者:小林多喜二
円って云えば、それっ切りだけれども、大したもんだ。それに株主へ二割二分五厘なんて
滅法界もない配当をする会社なんて、日本にだってそうないんだ。今度社長が代議士にな....
「菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
の遠山權六だ、彼がどうも邪魔になるて」 有「へえー、あの国にいて米搗をしてえた、
滅法界に力のある……」 大「うん、彼奴が終夜廻るというので、何うも邪魔だ」 有「....
「西洋人情話 英国孝子ジョージスミス之伝」より 著者:三遊亭円朝
へ来ると私がいて、旦那どうして此方へ出ていらしったと云うと、商売替をする積りで、
滅法界金を持って来て、迂濶り春見屋へ預けたと云うから、それはとんだ、むゝなに、一....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
て、行手には長禅寺山が聳《そび》えているのであります。 「ゲープ、寒いなア」 「
滅法界《めっぽうかい》寒い」 折助が五人ばかりかたまって来ました。 「芋で一杯....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
増《としま》だ……年上の女に可愛がられていい気でいる奴もあれば、ずんと年下の男を
滅法界《めっぽうかい》に好く女もあらあ――油断《ゆだん》がなるものか。第一、こち....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
仕草《しぐさ》などを見て来たようにやって見せて、 「なにしろ強い人でございます、
滅法界《めっぽうかい》もなく強い人でございます。あれから当家へおいでなすった時に....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
かに浪打つようなむせび声、昼の鳥とはまったく違っている夜鳥の怪しい叫び声、めくら
滅法界に飛んでくる大きい甲虫の唸り声、殊にこれらの小さい虫の合奏曲が突然やんで半....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
ね。」 「あばれたにも何も、一体名代の代物でごぜえしょう、そいつがお前さん、盲目
滅法界に飛出したんで、はっと思う途端に真俯向に転ったでさ。」 「おやおや、道理で....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
おやりなさい。しかし、私はそんなことを言いに来たのではありません。わたしは素敵|
滅法界の報道をもたらして来たのです。私もとうとう移転することになりましたよ。今か....
「蜻蛉返り」より 著者:佐藤垢石
もって漁師の計画通りにはいかない。 鰡は、随分要心深いのだ。大群は、いきなり盲
滅法界に湾内へ泳ぎ込んでくるのではないのである。 あたかも規律ある軍隊が行軍す....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
が悪かった。それには二つの原因があったと伝えられる。第一は入場料がその時代として
滅法界に高いことで、桟敷一間が十三円八十銭、平土間は二人詰めで一間四円五十銭とい....
「五重塔」より 著者:幸田露伴
太一人で立派に建てる、ならば手柄に批点でも打て。 えい、ありがとうござります、
滅法界に酔いました、もう飲やせぬ、と空辞誼はうるさいほどしながら、猪口もつ手を後....
「粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
沖へ出て、あれから田町の雁木へ船を繋けまして、 男「エヽコウ潮時が悪いもんだから
滅法界に遅くなった、なにしても寒くって堪らねえから何処かで一|杯飲ろうか」 重「....