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滋養分
「滋養分〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
滋養分の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「星座」より 著者:有島武郎
はあの落ち着いた態度で書物の言葉の重さを一つずつ計りながら、そこに蓄えられている
滋養分を綺麗に吸い取ってしまいそうに見えた。そして読み終えられた書物には少しの油....
「牛肉と馬鈴薯」より 著者:国木田独歩
自然と戦うよりか寧《むし》ろ世間と格闘しようじゃアないか、馬鈴薯よりか牛肉の方が
滋養分が多いというんだ。僕はその時|大《おおい》に反対した、君|止《よ》すなら止....
「街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
て、不景気を知らないでどうなるもんか。第一下宿の飯が不味《まず》くなるから、時々
滋養分を摂《と》らないと頭がわるくなる虞《おそ》れがある。フレッチャー式なぞを遣....
「大宇宙遠征隊」より 著者:海野十三
はり物を食べたのです。しかし、物を食べるのは口で噛んだり、胃や腸を使ったりして、
滋養分を血の中に吸収させ、その血が身体中を廻って持っている養分を身体に補給するこ....
「生あらば」より 著者:豊島与志雄
病気も大変いい方だと医者は云っていたけれど、大変今衰弱してるでしょう。だから早く
滋養分を取って元気をつけなければいけないんだよ。今が大切な時なんだからね。」 ....
「幻の彼方」より 著者:豊島与志雄
で入れてやった。 恐ろしい闘いが来そうな気がした。 然し彼は、つとめて竜子へ
滋養分を取らせた。毎日牛乳を二合は是非とも飲ませた。力のいる仕事は皆女中にやらせ....
「道連」より 著者:豊島与志雄
んで鼈や鰻を絶やさなかったり、山羊を飼ってその乳を搾ったりして、出来るだけの薬や
滋養分を与えたが、父の病気は少しもよくなる風はなかった。そのうち、村から三十里ば....
「裸木」より 著者:豊島与志雄
悠然と、夜の化粧を初めていた。 ――俺の方は腹ごしらえだ。なるべく簡単にそして
滋養分の多いものを……。 高い白い天井、行儀よく並んだ真白な卓子、水打った鉢の....
「傷痕の背景」より 著者:豊島与志雄
焼いたのと……。 「御馳走はないのよ。」 「断るまでもないさ。だが、こんなのは、
滋養分が多い……。」 「カロリーに富んでる……。」 「また、台詞か……。」 二....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
べきものだと主張していた。後者の人々は、味のよい和音、汁気《しるけ》の多い連結、
滋養分に富んだ和声、などばかりを問題にしたがっていた。あたかも菓子屋の噂《うわさ....
「私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
十個産みます。ところが一利一害は免れぬものでありまして産卵の少ない在来種の玉子は
滋養分も多く、味もはるかに勝り、黄味は実に濃厚であります。それゆえ、彼の有名な長....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
どうも、これはいけないと思い、何んとかせんければと心を痛めました。まず、何よりも
滋養分を沢山差し上げるがよろしいと思い、その頃、厩橋側に富士屋という肉屋があって....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
れ程出血するような事が起ると私は出血のためにあるいは死んだかも知れん。なぜなれば
滋養分を得られないで出血ばかりした分には補いがつきませんから……十月二十九日その....
「粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
揚げ、漸々手足へ登るように枝葉の繁りまするので、人間も口で物を喰い、胃でこなし、
滋養分は血液に化して手足へ循環致すと同じことで、相という字は木篇に目の字を書きま....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
仏教における先覚者の指導啓発ぶりは、全く仏教をわが民族性に適切妥当ならしめ、その
滋養分吸収を容易ならしめたるのみならず、仏教を以て、民族の偉大なる成長発展に正し....