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滑り
「滑り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
滑りの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「鍵から抜け出した女」より 著者:海野十三
病棟へ廻るのを待つためだった。 いよいよ、時は熟した。 僕は煎餅蒲団の間から
滑りだすと、大胆に行動を開始した。扉の上の欄間に隠してあった杉箸細工の棒切れをと....
「階段」より 著者:海野十三
、三階の階段にこの本を置いといたでしょう。リューマチの佐和山さん、あの本を踏むと
滑り落ちたのよ、なにもかも知っているわ、所長のときのこと、四宮さんのこと」 「い....
「山と雪の日記」より 著者:板倉勝宣
でないので、帰ることにした。静かな谷の湯の宿に別れを告げて谷に沿うた道を二本杖で
滑り下りる。雪は氷のようになっているからスケートのようだ。ステンメンの足が、疲労....
「春の上河内へ」より 著者:板倉勝宣
徳本の頂上の道よりちょっと南に出た。東側には雪が二間もかぶっていた。下りは非常に
滑りにくかった。古い雪の上に新しい雪が乗っているので、みななだれてしまう。途中吹....
「五色温泉スキー日記」より 著者:板倉勝宣
スキーをはいているから滑るつもりできたのだが、登る時に滑るのははなはだ迷惑だ。後
滑りする度に見る見るエナージーが減って行くように思える。小林はあの眼鏡とあの立派....
「英本土上陸作戦の前夜」より 著者:海野十三
すこしも聞こえないらしい。 「あなたァ、そっちへいっちゃ駄目よ。いいから、そこを
滑り下りて……」 そのときには、彼の躯は、早くも斜面の端からはみ出し、ずるずる....
「宇宙戦隊」より 著者:海野十三
初めこの怪物はここへぶつかったのです。それから今たどってきた筋をつけて、あそこへ
滑りこんで停ったのです。これなら誰にもよくわかるでしょう」 「なるほどなあ」と、....
「火星兵団」より 著者:海野十三
へ這って行った先生は、ちょうど、体をかくすのにつごうのいい岩かげを見つけ、ここへ
滑りこんだ。そして、そっと首を出して、例の西瓜のようなものが、一体何であるか見き....
「怪塔王」より 著者:海野十三
らって、そこへ乗りました。プロペラは廻る。三機の攻撃機は、編隊もあざやかに地上を
滑りだしましたが、そのとき怪塔ロケットのびっくりするほど大きな姿が目の前にありま....
「火葬国風景」より 著者:海野十三
トンという音とともに動かなくなった。そのうちにゴロゴロという音が聞え、棺桶は横に
滑り出した。トロッコのようなものに載せられて、引張りだされているという感じであっ....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
の表面は、海水にじめじめと濡れていて、リベットに足をかけると、そのままずるずると
滑りおちて腕をすりむいたり、足の生爪をはがしたり、登攀はなかなか容易な業ではなか....
「醜い家鴨の子」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
りないので、この家鴨は、そろそろ退屈しかけて来ました。他の家鴨達は、こんな、足の
滑りそうな土堤を上って、牛蒡の葉の下に坐って、この親家鴨とお喋りするより、川で泳....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
だった)腰をすえるのにひとかたならぬ苦労をし、一方に滑ったかと思えば、また一方に
滑り、ときには、馬の背骨の高い峰にごつごつあたり、そのはげしさに、彼はからだが裂....
「米」より 著者:犬田卯
を横へ出抜けて、田圃へ下りる坂道にかかっていた。雨上りの、ともすればつるりこんと
滑りがちなじめついた土の上を、爪先で全身の勢いを停めながら、彼はそろそろと降りて....
「三十年前の島田沼南」より 著者:内田魯庵
無理はない。ブツクサいうものが誤っておる。 が、沼南の応対は普通の社交家の上ッ
滑りのした如才なさと違って如何にも真率に打解けて対手を育服さした。いつもニコニコ....