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「漏洩〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

漏洩の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
深夜の市長」より 著者:海野十三
は、動坂の頼みにより高屋市長から鍵を奪ったんだそうだが、それを感謝もせず、秘密|漏洩の方を恐れて殺したという。……よく分らないが、なんでも兄さんなる人物に、磁力....
大衆文芸作法」より 著者:直木三十五
した。勿論受験者の中には蘭丸も居た。此の試験は大いに不公平である。試験官が問題を漏洩したとは謂《い》えぬが、受験者の一人を偏愛しての出題だと謂うことは出来る。信....
戦雲を駆る女怪」より 著者:牧逸馬
》ではなく、新発明の地上|超弩級《ちょうどきゅう》、タンク「マアク九号」の秘密|漏洩《ろうえい》を防ぐ英国の警戒は、じつに厳重をきわめていて、マタ・アリにも歯が....
暗黒公使」より 著者:夢野久作
いるものと見なければならぬ。すなわちその信書の表記や内容に依って、何等かの秘密が漏洩しそうな虞れを抱いている一種の秘密団体とも見られる訳で、いずれにしても尋常一....
惜別」より 著者:太宰治
島の陋劣なあてこすりだったのだ。そこには藤野先生も周さんもいるから、試験問題の「漏洩」を暗に皮肉るつもりで、矢島が卑屈の小細工をしたのだ。それに気がついたら、む....
火星探険」より 著者:海野十三
命令を発したのは正しかった。 全員は各室を駆けまわり、すこし惜しかったけれど、漏洩《ろうえい》のある部屋はどんどん捨てて、それより手前の密閉戸を下ろしていった....
地球要塞」より 著者:海野十三
授せざりしは、わが日本要塞が未完成状態にありしを以て、それを伝授することは、機密漏洩《きみつろうえい》の虞《おそれ》あり、金星超人に乗ぜらるる心配ありしをもって....
宇宙尖兵」より 著者:海野十三
練がましく延期を求めたが、博士は気の毒そうな顔で首を左右にふった。 「この機密が漏洩することを極端におそれるのです。さっきも念を推しておいたが、このことは誰に対....
宇宙戦隊」より 著者:海野十三
の結果、空気のもれているのは、尾部に近い左下の部分だとわかった。 「機長。空気の漏洩箇所は尾部左下です。いま調べてなおします」 「よし、了解。おちついて頼むぞ」....
獏鸚」より 著者:海野十三
入れたいためだったが、既に転向している健次は知らないと突張ったのだ。そこで秘密|漏洩を恐れ已むなく彼を殺すと、江戸昌は二十九日に直接に田代金兵衛を捕虜にしたのだ....
血液型殺人事件」より 著者:甲賀三郎
でしょう」 説明を聞くと、十分あり得ることだ。現に知名の士で、ストーブの瓦斯|漏洩から、死んだ人も一二ある。だが、私には毛沼博士の死が、どことなく不合理な点が....
魔都」より 著者:久生十蘭
多分ヒステリイの発作によるものだろうと信じられますので、万々一鶴子嬢の自殺の件が漏洩するようなことがございましょうとも、自然陛下の御身上とは何の関係もないことな....
誘拐者」より 著者:山下利三郎
ことが、貴女及び貴女の家にとって、最も安全な得策で万一、不注意、反抗等から秘密の漏洩や命令不履行の際は必然降るべき復讐の手が如何に惨虐苛酷であるかは覚悟してもら....
子規居士と余」より 著者:高浜虚子
兄これを用い給わばこれもめでたき事なり。 右等の事総て俗人に言うなかれ。天機|漏洩の恐れあり。あなかしこ。明治二十九年三月十七日。病子規。虚子兄几下。」 『菜....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
刑の宣告を受けました。それは「外国の国事探偵をその寺に住せしめてチベットの密事を漏洩したるが故に汝を死刑に処す」という宣告であります。 で、その宣告を受けて死....