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「漢名〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

漢名の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
ぷ》だからやはり集注にする。――蝉のもっとも集注するのは青桐《あおぎり》である。漢名を梧桐《ごとう》と号するそうだ。ところがこの青桐は葉が非常に多い、しかもその....
十二支考」より 著者:南方熊楠
ンド人サラグラマを尊んで韋紐《ヴィシュニュ》の化身とし蛇また前陰の相とす、これは漢名石蛇で、実は烏賊《いか》や航魚《たこぶね》とともに頭足軟体動物《ケファロポタ....
十二支考」より 著者:南方熊楠
それから蛸と同類で、現世界には化石となってのみ蹟《あと》を留むるアンモナイツは、漢名石蛇というほど蟠《ま》いた蛇に酷《よく》似いる。したがってアイルランド人はそ....
十二支考」より 著者:南方熊楠
かしく分別命名しある。わが邦も毛色もて馬を呼ぶに雑多の称あり。古来苦辛してこれを漢名に当てたは『古今要覧稿』巻五一五から五二四までに見ゆ。とばかりでは面白うない....
十二支考」より 著者:南方熊楠
ナシは支那名を和訳したのか。それからサルガキとて常の柿と別種で実小さいのがある。漢名君遷子、この柿の渋が養蚕用の網を強めるに必要で、紀州では毎年少なからず信州よ....
十二支考」より 著者:南方熊楠
頁、『ゼ・メラネシアンス』一八頁)等と均《ひと》しく、その鳴き声を名としたのだ。漢名|鶏《けい》というも鶏は稽《けい》なり、能く時を稽《かんが》うる故名づくと徐....
夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
はその歌を指しているのである。鴎外はなおもこれに註記して、先ず拉典の学名を挙げ、漢名石蒜。まんじゅさげ、したまがり、てんがいばな等の称あり。石見国の方言にはえん....
植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
)に大槻玄沢《おおつきげんたく》は、この蘭山の考えている馬鈴薯をジャガタライモの漢名とするの説を疑い、これを栗本丹洲《くりもとたんしゅう》に質問したが丹洲もまた....
植物知識」より 著者:牧野富太郎
その方法をもってすれば日本ででもできる。 スイセンの図 キキョウ キキョウは漢名《かんめい》、すなわち中国名である桔梗の音読《おんどく》で、これが今日《こん....
カキツバタ一家言」より 著者:牧野富太郎
年前に撰ばれた『本草類編』にも、加岐都波奈を蠡実と書いてあるのはいずれもみなその漢名の適用を誤っていて、これらはことごとく同属ネジアヤメの名である。 カキツバ....
訳本ファウストについて」より 著者:森鴎外
もドイツで単にステルンブルウメと云っている花は日本には産せないらしい。随って和名漢名なども無さそうだ。そこで属名のアステルに改めた。また原本の闕字について、藤代....
山の人生」より 著者:柳田国男
語ったが、赤山の住侶はいずれも仙人で、おのおの『雲笈七籖』にでもあるような高尚な漢名を持っていた。天狗などは身分の低いものだと大いにこれを軽蔑している。また支那....
野草雑記・野鳥雑記」より 著者:柳田国男
手県の九戸郡ではエシガラミ、即ち石にからんで生える草の意であろう。 「雪の下」の漢名は虎耳草だという。なるほど毛がはえて紫がかった形が獣の耳を思わせるが、虎にし....
野草雑記・野鳥雑記」より 著者:柳田国男
が、それはただ文化の中心に近い地方の、近世の発案というに過ぎなかったかも知れぬ。漢名の剖葦もあの鳴声の物騒がしく、葦を裂く音のようだという形容らしいから、もし偶....