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「潔斎〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

潔斎の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
文字禍」より 著者:中島敦
余り、言語に絶した淫蕩《いんとう》の生活を送ったというものもあれば、毎日ひたすら潔斎《けっさい》してシャマシュ神に祈《いの》り続けたというものもある。第一の妃《....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
びとを欺いた。 「昨夜わたしが山の下を通ると、仏のひかりを見た。日をさだめて精進潔斎をして、尊い御仏を迎えることにしたい」 定めの日に数百人をあつめて、ここら....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
。ここに来ている間、塩断ちをなさるかたがあり、五穀をお断ちになるかたがあり、精進潔斎もいろいろです。火の気を一切おつかいにならないで、水でといた蕎麦粉に、果実ぐ....
二十五年間の文人の社会的地位の進歩」より 著者:内田魯庵
ずるような身構えをしておる。同じデカダンでも何処かサッパリした思い切りのいゝ精進潔斎的、忠君愛国的デカダンである。国民的の長所は爰であろうが短所も亦爰である。最....
風流仏」より 著者:幸田露伴
ぬ。 第九 如是果 上 既に仏体を作りて未得安心 勇猛精進潔斎怠らず、南無帰命頂礼と真心を凝し肝胆を砕きて三拝|一鑿九拝一刀、刻み出せし木....
伯爵の釵」より 著者:泉鏡花
昨の、短夜もはや半ばなりし紗の蚊帳の裡を想い出した。…… 雨乞のためとて、精進潔斎させられたのであるから。 「漕げ。」 紫幕の船は、矢を射るように島へ走る。....
草迷宮」より 著者:泉鏡花
身を清め……」 唾をのんで聞いた客僧が、 「成程、」 と腕組みして、 「精進潔斎。」 「そんな大した、」 と言消したが、また打頷き 「どうせ娘の子のする事....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
、辛《かろ》うじて恵まれた肉眼の微光は、その間、やむことを得ずしてさせられた精進潔斎《しょうじんけっさい》の賜物《たまもの》であるとわかっているならば、再び人間....
源氏物語」より 著者:紫式部
の中へお移りになるはずであったが、いろいろな障《さわ》りがあって、この秋いよいよ潔斎生活の第一歩をお踏み出しになることとなった。そしてもう九月からは嵯峨《さが》....
源氏物語」より 著者:紫式部
せしておきましては済みません」 ととりなす。どうすればよいかと御息所は迷った。潔斎所《けっさいじょ》についている神官たちにどんな想像をされるかしれないことであ....
一週一夜物語」より 著者:小栗虫太郎
ばこの次はどうでしょう。 ああ、O'Grie、煩悩はたけり、信仰は脅かす。精進潔斎のその日に、女人を得ようとしたのは、返す返すも悲しいめぐり合わせでした。 ....
多神教」より 著者:泉鏡花
世の活計に、神職は相勤めませぬ。刻苦勉励、学問をも仕り、新しき神道を相学び、精進潔斎、朝夕の供物に、魂の切火打って、御前にかしずき奉る…… 媛神 私は些とも頼み....
日記」より 著者:宮本百合子
て己らを貫く事に致しましょう。静かな、無人な、而して明らかな夜に座して、私の心は潔斎致します。 一月七日 宮島新三郎氏が、『国民新聞』で、私の「渋谷家の始祖」....
欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
を礼とす。席を退くときも、またしかり。かつその宗に熱心なるものは、毎金曜日に精進潔斎すという。金曜日はヤソ死刑に処せられたる日なればなり。 政教子、ローマに在....
春雪の出羽路の三日」より 著者:喜田貞吉
、恙虫送りの行事をするのだ。そのヒジリなるものは百日間家を出て、羽黒山に参籠して潔斎するのだという。この祭の時は大そうな人出なので、積雪を穿って室を作り、そこで....