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潜在意識
「潜在意識〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
潜在意識の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「白蟻」より 著者:小栗虫太郎
だまだ仮説とするには、至って不分明なのでございます。まして、反対の観点からみて、
潜在意識といってしまえば、それまででもあって、まったく結論とするには、心細い輪廓....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
れいにぬぐい取ってしまおうとしていたのだ。君はだんだん私の意識の閾を踏み越えて、
潜在意識の奥底に隠れてしまおうとしていたのだ。 この短からぬ時間は私の身の上に....
「深夜の市長」より 著者:海野十三
えがある。 「ほほう。してみると、これは丸の内十三号館の近所に違いない」 僕の
潜在意識が、円タクをここへ命じたのであろう。丸の内の十三号館、大いによろしい。今....
「河明り」より 著者:岡本かの子
うか、今はあんな娘であるにしても根が女のことだから、今は聞き流していても、それを
潜在意識に貯えて、いつ同じ女の根性になって来ないものでも無い……そんな怖れからこ....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
の記憶』に由来しているんだ」
(註)ハンス・グロスの「予審判事要覧」の中に、
潜在意識に関する一例が挙げられている。すなわち一八九三年三月、低バイエルン、ディ....
「浮動する地価」より 著者:黒島伝治
蛇を嫌うのは、大昔に、まだ人間とならない時代の祖先が、爬虫に、ひどくいじめられた
潜在意識によるんだ、と云う者がある。僕の祖先が、鳥であったか、馬であったか、それ....
「軍用鼠」より 著者:海野十三
ょっとすると、これは梅野十伍自身は自覚しないのに彼の顔が鼠に似ていて、それでその
潜在意識が彼にこんな筋を作らせたのではなかろうか。そうなると彼は急に気がかりにな....
「橋」より 著者:池谷信三郎
が愛情を感ずるあらゆる女性に対して懐いていた憎悪の感情が、私の身体の中に、蒼白い
潜在意識となって潜んでいて、それがまだあどけない私の瞳の底に、無意識的に、暗の中....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
説があるが、是は全く右数種の自動書記と相違している。心霊科学に何等の実験がなく、
潜在意識の所産などなどと説く懐疑者の迷を醒ますに足ると思う。 小櫻姫物語は解説....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
綴るのは煩わしきに過ぎ、又|入神状態に於て口で喋るのは、その全部を保存し難く、又
潜在意識の闖入を、充分に防止し得るとは保証し難い所がある。 『私は一冊の手帳を求....
「華々しき瞬間」より 著者:久坂葉子
いな言葉であるが、しかし、愚問よと云われると、二つの意味を一つに確証してしまう。
潜在意識のはたらきでである。南原杉子は、度々愚問よという言葉を口にすることがあっ....
「光り合ういのち」より 著者:倉田百三
うした幼な心におぼろに印象した断片も決して無駄ではない。その時の霊の片鱗は童心の
潜在意識にちゃんと印刻されているのだ。そして後年ある契機にふれるとよみがえって来....
「春」より 著者:岡本かの子
の情事関係で別れた男の中には一人も無かった。 加奈子はいつか、或る人から人間の
潜在意識に就いて聞いたことがあった。過去に於ける思いがけない記憶までが微細に人間....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
依って直接に得たものは何か、それは宇宙に漲る大きな助力と、自分の内部に蔵ってある
潜在意識(一度でも経験したこと。生れてから今までの間に、一度でも見たり、聞いたり....
「黒部川奥の山旅」より 著者:木暮理太郎
岳の絶対権威に抗して、人間最高の精神的努力が微かながらも勝利を叫んでいる。それが
潜在意識となって私達に異常の寛ろぎを与えるのであろう。室堂の存在は立山に取りて物....