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潜航艇
「潜航艇〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
潜航艇の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「新生」より 著者:島崎藤村
不安な念慮《おもい》は、おちおち岸本を眠らせなかった。その数日前|独逸《ドイツ》
潜航艇のために撃沈された汽船のあるという噂は一層その不安を深くさせた。サウザンプ....
「三つの窓」より 著者:芥川竜之介
艦首を擡げていた。彼の前には巡洋艦や駆逐艇が何隻も出入していた。それから新らしい
潜航艇や水上飛行機も見えないことはなかった。しかしそれ等は××には果なさを感じさ....
「地中魔」より 著者:海野十三
各署総動員の警戒だった。空には警備飛行機が飛び交い、水中には水上署が秘蔵している
潜航艇が出動した。空、陸、海上、海底の四段構えで、それこそ針でついたほどの隙もな....
「海底大陸」より 著者:海野十三
じつにたとえようもない位、興味津々たるものです。ただどうも、『鉄の水母』という怪
潜航艇――だと思いますが――それについては一こう心あたりがないが、大西洋の海底に....
「反戦文学論」より 著者:黒島伝治
戦場に引っぱり出してしまった。しかし第一歩で、おもしろいことに出会した。ドイツの
潜航艇は、彼を大西洋にたゝきこんだ。次には彼は英国の病院へ収容せられた。そこで、....
「からすうりの花と蛾」より 著者:寺田寅彦
ら妙である。それでわれわれはこれらの動物を師匠にする必要が起こって来るのである。
潜航艇のペリスコープは比良目の目玉のまねである。海翻車の歩行はなんとなくタンクを....
「読書の今昔」より 著者:寺田寅彦
能性をもっているかを暗示するものであった。それから四十年後の近ごろになって新聞で
潜航艇ノーチラスの北極探検に関する記事を読み、パラマウント発声映画ニュースでその....
「めでたき風景」より 著者:小出楢重
って製造され発明されたものは一つもないといっていい。 全く近代の日本は沈没した
潜航艇の如く、ちょっとした穴からあらゆる西洋の動くものが浸入して来た、最初、自動....
「油絵新技法」より 著者:小出楢重
まで自然の前に立つ技法を学んだ。従って自然なしでは柱なき家でありテレスコープなき
潜航艇でもある。 さて自然の前でする技法の特質は、想像にのみよるものが陥りやす....
「夏の小半日」より 著者:寺田寅彦
ってしまいます。大波の時には、二三十|尋の底でもひどく揺れるが、少しの波ならば、
潜航艇にでも乗って、それくらい沈めば、もう動揺は感じなくなります。 波が浜へ打....
「レーリー卿(Lord Rayleigh)」より 著者:寺田寅彦
線の砲声が聞こえたりした。音響学における彼の深い知識は戦争の役に立った。飛行機や
潜航艇の所在を探知する方法について絶えず軍務当局から相談を受け、また一方では国民....
「烏瓜の花と蛾」より 著者:寺田寅彦
なるから妙である。それで吾々はこれらの動物を師匠にする必要が起って来るのである。
潜航艇のペリスコープは比良目の眼玉の真似である。海翻車の歩行は何となくタンクを想....
「潜航艇「鷹の城」」より 著者:小栗虫太郎
画は疑いもない人影であって、数えたところ十人余りの一団だった。 そして、いまや
潜航艇「|鷹の城」の艇長――故テオバルト・フォン・エッセン男の追憶が、その夫人ウ....
「雑文的雑文」より 著者:伊丹万作
またほぼ五十パーセントの真理を含有している。なお、そのうえに「能と古美術と文楽と
潜航艇のほかには」というような上の句を添加して用いた場合には事は一層迫真性を帯び....
「奇巌城」より 著者:菊池寛
発だ!」とルパンは部下へ合図した。船はすっかり蓋が閉じられた。それは海の底を走る
潜航艇である。 艇は海の底を辷るように走る。海草がゆらゆらと動く、長い黒い影が....