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「潜行〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

潜行の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
軍用鮫」より 著者:海野十三
あるいは戦友の背中を飛魚のように飛び越えてゆくものあり、魚雷の如く白き筋を引いて潜行するものあり、いや壮絶いわん方なき光景だった。 五十人のキャメラマンは、し....
国際殺人団の崩壊」より 著者:海野十三
た。「彼等国際殺人団の一味徒党というのは、どの位、我国の政治界、経済界、科学界に潜行しているのか、さっぱりわからないのですが、その組織たるや、実に巧妙な方法で、....
空襲葬送曲」より 著者:海野十三
依頼したことを、思い出されるに違いない。 帆村探偵の任務は、大日本帝国の体内に潜行している労農ロシアの特別警察隊、G・P・Uの本拠をつき、「狼」といわれる団長....
人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
、まもなく一隻を自費でつくりあげ、一九三三年には極洋へむかいました。僕は、体質上潜行に適しないので、捕鯨船の古物である一|帆船にのって『ネモ号』というその潜船に....
田原坂合戦」より 著者:菊池寛
ても止まない。朝の五時には食事を終った官軍は、二俣口から渓谷を渉り、田原坂の横に潜行して、各自部署に就いた。待つ事少時、三発の号砲を聞くや、躍進して迫り、右翼第....
賤ヶ岳合戦」より 著者:菊池寛
に着陣した。勝家も直に、軍二万を率いて、内中尾山に着いた。北軍の尖兵は長浜辺まで潜行して、処々に放火した。本陣は内中尾山に置いて、勝家|此処に指揮を執り、別所山....
山崎合戦」より 著者:菊池寛
備が手薄であったところ、秀吉の第三軍たる池田勝入斎が川沿いの歩立の小路を発見し、潜行して、光秀軍の左翼たる津田与三郎等の陣に切ってかかった。 光秀が、天王山に....
赤格子九郎右衛門」より 著者:国枝史郎
め備えて置いた、彼の五十人の部下が居たので忽ち一方の血路を開き、カンポット港まで潜行した。こうして船へ乗り込んで一先ず日本へ引き上げたのである。 寛文六年の初....
十二神貝十郎手柄話」より 著者:国枝史郎
にかけてある石橋を渡り、綿のように白く咲いて見える満開の梅の林の横を、右手の方へ潜行した。と、正面に廻廊をもって繋いだ、主屋と独立した建物があった。 「この建物....
潜航艇「鷹の城」」より 著者:小栗虫太郎
路と速度を正確に計算しなけりゃならぬ。それから、いよいよ発射する位置にむかって、潜行をはじめるのです。 ところがねえ、さてという土壇場になってまた潜望鏡をだす....
赤坂城の謀略」より 著者:国枝史郎
きって眠っていた。 と、正成たちは忍びやかに、寄手の陣屋の前を通り、千早の方へ潜行した。 「誰だ!」 と突然声がかかった。 寄手の大将長崎|四郎左衛門尉、....
奥州における御館藤原氏」より 著者:喜田貞吉
ととまでなったのである。しかるに義経は巧みにその捜索の手から免れ、はるばる奥州に潜行して秀衡に頼ったのであった。これは頼朝にとっては実に勿怪の幸いで、彼はために....
素人製陶本窯を築くべからず」より 著者:北大路魯山人
やすやすと生み出し、多くの好事家、鑑賞家、愛陶家をしてアッと讃歎せしめんものと、潜行的野望を懐かれた窯であったことは千慮の一失ともいうべきで、このところ永い過去....
エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
ものに遭遇した――この謎めいた国土の、じんわりと、いつ知らず身に沁みこんでくる、潜行的な雰囲気だった。この雰囲気の危険なことは、四分の半世紀以前に、エセックスの....
フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
、 力尽き溺るるもの、波とともに盛りあがる、死屍、腐爛した頭。 再び跳躍し、潜行し、 飛沫をあげ、 飛沫をあげ、 海浜ちかく泳ぎよるもの、 新に突き....