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「潮流〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

潮流の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「本州横断　癇癪徒歩旅行」より 著者:押川春浪
かかる傾向は決してこの地方に限った事ではなく、今や全国に漲《みなぎ》らんとする悪潮流ではあるまいか。彼等朴直勤勉なるべき地方人士をして、かくも懦弱に、かくも不真....
「動かぬ鯨群」より 著者:大阪圭吉
を聞きつけた貨物船が二艘あった。しかし、海霧に包まれた遭難箇所は、水深も大きく、潮流も激しく、荒れ果てていて到底近寄ることは出来なかった。 小船の北海丸は、浸....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
見据えたまま法水は上体を傾げた。 「で、それと云うのは、この事件の動機に、三つの潮流があるということなのです」 「なんですと、動機に三つの潮流が……。いや、たし....
「近時政論考」より 著者:陸羯南
るものはひとり帝政論派なり。吾輩はその説の往々偏癖に流るるものなるを知るも、世の潮流に逆らいて民権熱に清涼剤を投じたるの功を没すべからずと信ずるなり。帝政論派は....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
、その海の彼方なる理想の島を憧れ求めて船を乗り入れたが、そこには抵抗すべからざる潮流や、恐るべき暗礁や、意地悪き浅瀬が隠されてあり、また思いもうけぬ風雨に会って....
「恐竜島」より 著者:海野十三
った。 風が残っていたので、帆が出来ると、筏はかるく走りだした。それに、やはり潮流《ちょうりゅう》が、その方へ流れていると見え、筏をどんどん島の方へ近づけてい....
「地球要塞」より 著者:海野十三
穴《どうけつ》に、艇《ふね》をつけろ」 私は、命令をした。 オルガ姫は、速い潮流に流されそうになる艇を、巧みに操縦して、暗礁のまわりを、二、三度ぐるぐる円を....
「太平洋魔城」より 著者:海野十三
また、わが海底要塞が、いよいよ日本攻略の行動を起したとき、日本近海の海底の状態、潮流の工合、港湾の深浅等、君のすばらしい海洋学の力を借りたいところがいたるところ....
「幽霊船の秘密」より 著者:海野十三
も自信があっていったことではなかった。 ボートは西へ西へと流れていた。どうやら潮流のうえにのっているらしい。 「おい古谷君、無電装置を持ってこなかったかね」 ....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
れわれが在るところの緯度は北緯八十度五十二分で、これはすなわち氷群に南からの強い潮流がまじっていることを示すのである。風が都合よく吹きつづくならば、結氷と同じ速....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
礁に砕けてしぶきをあげる。更に前景には大きな岩礁が横たわり突き出ている。その間を潮流が湍津瀬をなして沸きあがり崩れ落ちる。岩礁には真夏の強い日光が反射する。紫褐....
「二・二六事件に就て」より 著者:河合栄治郎
予知したのであろう、而も彼等は来らんとする死に直面しつつ、身を以てファッシズムの潮流を阻止せんとしたのである。筆者は之等の人々を個人的に知らず、知る限りに於て彼....
「明治哲学界の回顧」より 著者:井上哲次郎
索を促してきたのである。その結果、伝統的の東洋思想とはおのずから異った哲学思想の潮流を発生するようになってきた次第である。西洋思想の真先に輸入されたのは宗教思想....
「四十年前」より 著者:内田魯庵
るを教えられて憧憬れていた時であったから、彼岸の風を満帆に姙ませつつこの新らしい潮流に進水した春廼舎の『書生気質』はあたかも鬼ガ島の宝物を満載して帰る桃太郎の舟....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
すめらみくになのである。） ときどき雲煙前路を遮るために、汽笛を鳴らして過ぐ。潮流、暖を送り来たる。午時、一声の雷あり。腰折れ二、三首、左に録す。 海原に絶え....