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「潯陽〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

潯陽の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
の徐知諫という人が銭百万をもって廬山使者の廟を修繕することになりました。そこで、潯陽の県令が一人の役人をつかわして万事を取扱わせると、その役人は城中へはいって、....
十二支考」より 著者:南方熊楠
』に海中に棲む獣なりと註して、波に囲まれた岩上に猩々を図し、猩々の謡曲には猩々を潯陽江《じんようこう》の住としたが、わだつみの底とも知れぬ波間よりてふ句で、もと....
源氏物語」より 著者:紫式部
慮もいることではございません。おそばへお召しになりましても済むことでございます。潯陽江《じんようこう》では商人のためにも名曲をかなでる人があったのでございますか....
岷山の隠士」より 著者:国枝史郎
だ夜郎へ行き着かない中に、李白は罪を許された。 そこで江夏岳陽に憩い、それから潯陽へ行き金陵へ行った。この頃李白は六十一歳であった。また宣城や歴陽へも行った。....
句合の月」より 著者:正岡子規
の小舟(また小舟が出た)が前岸の蘆花の間より現れて来た。すると宋江《そうこう》が潯陽江《じんようこう》を渡る一段を思い出した。これは去年病中に『水滸伝《すいこで....
三国志」より 著者:吉川英治
ね」 孫策が、訊ねると、大鼻の黒面漢が、先に答えた。 「おれたち二人は、九江の潯陽湖に住んでいる湖賊の頭で、自分は公奕といい、ここにいるのは弟分の幼平という奴....
三国志」より 著者:吉川英治
どにうごかされる人物ではないとみて、魯粛もその後は口をつつしんだ。 やがて船は潯陽江(九江)の入江に入り、そこから陸路、西南に※陽湖を望みながら騎旅をすすめた....
三国志」より 著者:吉川英治
を張りつらね、半日ほど先に江をさかのぼって行った。 日を経て、呉の擬装船団は、潯陽江(九江)の北岸へ漂いついた。漆のような闇を風浪の荒ぶ夜であったが、帆をやす....
私本太平記」より 著者:吉川英治
しかし、灯もなく、騒がしい気配も見えない。菊王は一つの杭に繋綱をとった。 「……潯陽江頭、さながら、ここは琵琶行の詩」 俊基は独り思った。 やっと落着きをえ....
随筆 新平家」より 著者:吉川英治
が叫んでいる。おかげで、見送りの人々とは、深夜の埠頭に、惜別を尽すことができた。潯陽江頭の詩は嘘ではない。つい瀬戸内の向う岸へ、汽船のベッドで寝ながら行くのでさ....