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「澱粉〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

澱粉の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
女生徒」より 著者:太宰治
し近い。パチッと眼がさめるなんて、あれは嘘だ。濁って濁って、そのうちに、だんだん澱粉《でんぷん》が下に沈み、少しずつ上澄《うわずみ》が出来て、やっと疲れて眼がさ....
人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
猿酒郷』と名付けることにしたんだがね」 そういって尻ごみをする一同にはカッサバ澱粉のパンをすすめ、じぶんは「猿酒」を呷り“Dagga”という、インド大麻に似た....
ルクレチウスと科学」より 著者:寺田寅彦
は到底消化しきれないほどの栄養を詰め込まれて知識的胃病にかかっている。人は決して澱粉蛋白脂肪だけで生きて行かれるものではない。ヴィタミンが必要である。ヴィタミン....
変った話」より 著者:寺田寅彦
し『道徳教』でも『論語』でもコーランでも結局はわれわれの智恵を養う蛋白質や脂肪や澱粉である。たまたま腐った蛋白を喰って中毒した人があったからと云って蛋白質を厳禁....
万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
香子草の花を攀ぢ折る歌一首という題詞がある。堅香子は山慈姑で薄紫の花咲き、根から澱粉の上品を得る。寺に泉の湧くところがあって、其ほとりに堅香子の花が咲いている。....
子規の追憶」より 著者:寺田寅彦
興味を有つという事は当然であったかも知れない。 『仰臥漫録』に「顕微鏡にて見たる澱粉の形状」の図を貼込んであるのもそういう意味から見て面白い。 とにかく、文学....
マーカス・ショーとレビュー式教育」より 著者:寺田寅彦
詰の飯に添えた副食物が、色々ごたごたと色取りを取り合せ、動物質植物質、脂肪蛋白|澱粉、甘酸辛鹹、という風にプログラム的に編成されているが、どれもこれもちょっぴり....
話の種」より 著者:寺田寅彦
れた天然色写真会で展覧に供した。先日のリュミエール会社のオートクローム板は三色の澱粉を混合して作ったものだが、今度のは種板の上に三色の細い線を並べたもので大体の....
」より 著者:佐左木俊郎
んだ。飼料の用意が十分でなかったところから、生の馬鈴薯を無暗と食わしたので、腹に澱粉の溜まったのが原因だった。伝平は酷く落胆した。彼は失神の状態で、幾日も幾日も....
「心理試験」序」より 著者:小酒井不木
ても、探偵小説の持つ、怪奇と恐怖と諧謔の味を享楽する丈で十分ではないか。蛋白質と澱粉と脂肪と食塩と水とビタミンさえあれば、味などはどうでもかまわぬと言われたら、....
飢餓地帯を歩く」より 著者:下村千秋
ぎ、更らに山地の百姓達になると、シダミと称する楢の実をふかして食い、わらびの根を澱粉として腹を充たしているというのだ。従って、全村の小学校児童九百名のうち、四百....
不在地主」より 著者:小林多喜二
、生寝の身体にゾクッと寒さが来た。霧雨は上っていたが、道を歩くと、ジュクジュクと澱粉靴がうずまった。空は暗くて見えなかった。然し頭を抑えられているように低かった....
「霜柱の研究」について」より 著者:中谷宇吉郎
な粉に適当に水分を含ませたらそれでも出来るかを見るために、紅殻《ベンガラ》の粉、澱粉《でんぷん》類、ガラスを砕《くだ》いた粉などを用いて実験がしてある。そして土....
琥珀揚げ」より 著者:北大路魯山人
とを言うと、今日市場や店舗で、葛と書いて細長い袋に入れて売っているものは、馬鈴薯澱粉なので、すぐ水にもどってしまう性質がある。ほんとうの葛、片栗だと、美しくもあ....
三州仕立て小蕪汁」より 著者:北大路魯山人
味噌をなべに落としてから、ぐらぐらと沸騰したところが一番よいのである。三州味噌は澱粉が多いので、澱粉まで全部使っては、ドロドロになって美味いというわけにはいかな....