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「激成〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

激成の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
予が半生の懺悔」より 著者:二葉亭四迷
れども、それが始めは文学に入らないで、先ず社会主義に入って来た。つまり文学趣味に激成されて社会主義になったのだ。で、社会主義ということは、実社会に対する態度をい....
海に生くる人々」より 著者:葉山嘉樹
かし、若い者は警察からかれこれいわれることに対して、非常な反感と、従って、それを激成するような、立場になって行くのだった。彼らは今まで無邪気に聞いていた。しかし....
渋江抽斎」より 著者:森鴎外
兵衛が禁じた。忠兵衛は五百の気象を知っていて、此の如き手段のかえってその反抗心を激成するに至らんことを恐れたのである。 五百が早く本丸に入り、また藤堂家に投じ....
食堂」より 著者:森鴎外
国柄だから、当局が巧に柁を取って行けば、殖えずに済むだろう。しかし遣りようでは、激成するというような傾きを生じ兼ねない。その候補者はどんな人間かと云うと、あらゆ....
何故の出兵か」より 著者:与謝野晶子
ずに、戦費のために再び莫大の外債を負い、戦後にわたって今に幾倍する国内の生活難を激成するならば、積極的自衛策どころか、かえって国民を自滅の危殆に陥らしめる結果と....
食糧騒動について」より 著者:与謝野晶子
価の暴騰で、就中米価の法外な暴騰にあるのですが、間接の原因としては、物価の暴騰を激成した成金階級の横暴と、その成金階級の利益を偏重して、物価の調節に必要なあらゆ....
私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
怒髪天を衝いて真正面からその非を荒立てて責めるというやり方では、結局本人の反感を激成するばかりだ。ついには家来のために殺されるというような破目にもなるので、この....
危機における理論的意識」より 著者:三木清
最初には、思想に対するに思想をもってすべきであると主張した独断論は、思想の危機が激成し、拡大するに立ち到るや、今は、あらゆる実践的な手段に訴えることとなる。独断....
埋もれた日本」より 著者:和辻哲郎
対する精神的指導権を、仏教から儒教に移した、という点にあるであろう。かかる政策を激成したものは、キリシタンの運動の刺戟であったと思われる。 秀吉がキリシタン追....
古寺巡礼」より 著者:和辻哲郎
れると共に、仏寺の興隆が社会問題の解決策として現われて来たのである。社会の不安を激成する天変地異は仏法によって打ち克たれねばならぬ。そこで数知れぬ寺々、特に国分....
転向」より 著者:和辻哲郎
het として徹底する道であるとともに、またさらにより高い世界へ転向する可能性を激成する道である。けれども彼にはそれがない。彼の製作はいかにも突き入って行く趣を....