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「瀑布〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

瀑布の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
本州横断 癇癪徒歩旅行」より 著者:押川春浪
苔の生《む》した断崖からは、金性水《きんせいすい》と呼ぶ清泉が滾々《こんこん》と瀑布《たき》のごとく谷間に流れ落ちている。これぞ八溝川の水源で、この細流に四方の....
白蟻」より 著者:小栗虫太郎
の、黒い一|刷毛《はけ》の層雲の間から、一条の金色をした光が落ちていて、それは、瀑布をかけたような壮観だった。そして、その余映《よば》えに、騎西家の建物の片側だ....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
ろうか。否、その時すでに水底では、静穏な水面とは反対に、暗黒の地下流に注ぐ大きな瀑布が始まっていたのだ。そして、その間に鬱積していったものが、突如凄じく吹きしく....
神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
み、何んとも云われない豪壮の音が陰々鬱々と響いて来たが、これぞ恐らく水車へ注ぐ大瀑布の水音でもあろう。 四人の者は黙々と大階段を下りつづける。 十六年前の昔....
不沈軍艦の見本」より 著者:海野十三
を全世界に宣言する」 「大きなことをいうな」 「そして金博士に贈るに、ナイアガラ瀑布一帯の……いや、瀑布のように水が入ってくるわい。おや、艦がひどく傾いて沈下し....
黒百合」より 著者:泉鏡花
抉り取るような音が聞えるじゃあないか。」 いかにも洞の中は、ただこれ一条の大|瀑布あって地の下に漲るがごとき、凄じい音が聞えるのである。 滝太郎は事もなげに....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
んずん先に、何所ともなくすざまじい水音が響いてまいりました。 『お爺さま、あれは瀑布の音でございますか?』 『そうじゃ。今度の修行場はあの瀑布のすぐ傍にあるのじ....
学生と先哲」より 著者:倉田百三
を連想せしめる。彼は雷電のごとくに馳駆し、風雨のごとくに敵を吹きまくり、あるいは瀑布のごとくはげしく衝撃するかと思えば、また霊鷲のように孤独に深山にかくれるので....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
に眼ざめてきて、日の暮れるまで自由に読書または遊戯をつづけるのである。昼の大きい瀑布に沈んでいた夜の世界がここにあらわれてくると、彼のこころには星がきらめいて、....
名人地獄」より 著者:国枝史郎
釈迦などの能の面、黄龍を刺繍した清国の国旗、牧溪筆らしい放馬の軸、応挙筆らしい大瀑布の屏風、高麗焼きの大花瓶、ゴブラン織の大絨毯、長い象牙に豺の角、孔雀の羽根に....
南極の怪事」より 著者:押川春浪
かして、本船の船長初め七人の水夫を取りかこみ、斬って斬って斬りまくる、血は飛んで瀑布のごとく、見る間にわが水夫の四五人は斬り倒されたり、余はあまりの恐ろしさに思....
麻畑の一夜」より 著者:岡本綺堂
三 ここらの驟雨は内地人が想像するようなものではなかった。まるで大きい瀑布をならべたように一面にどうどうと落ちて来て、この小屋も押流されるかと危ぶまれ....
ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
の七時半だったので、一段の壮観をほしいままにした。 六月にはテルニに行って、大瀑布の霧にうつれる虹を見たが、このとき虹の円形の全体をつけて訪ねて来て、デビーの....
層雲峡より大雪山へ」より 著者:大町桂月
。はじめの程は小さき平流なりしが、間もなく渓壑迫りて、薬研を立てたるようになり、瀑布連続す。水姓氏は四、五貫の荷物を負えるに、危険なる処に至れば、先んじて登攀し....
西航日録」より 著者:井上円了
緑の葉と紅の花がさきみだれて、暦の上の十二月はあたかも春のようである。) また瀑布あり、神戸布引に類す。午後雷雨あり。七日(日曜)碇泊、八日正午抜錨。これより....