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火
「火〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
火の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「浅草公園」より 著者:芥川竜之介
1
浅草《あさくさ》の仁王門《におうもん》の中に吊《つ》った、
火のともらない大提灯《おおじょうちん》。提灯は次第に上へあがり、雑沓《ざっとう》....
「一夕話」より 著者:芥川竜之介
井は昂然《こうぜん》と眉を挙げた。
「あれは先月の幾日だったかな? 何でも月曜か
火曜だったがね。久しぶりに和田と顔を合せると、浅草へ行こうというじゃないか? 浅....
「或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
徘徊《はいかい》して、暮方宿へ帰って見ると、求馬は遺書を啣《くわ》えたまま、もう
火のはいった行燈《あんどう》の前に、刀を腹へ突き立てて、無残な最後を遂げていた。....
「或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
眼を三国誌からはなして、遠い所を見るような眼をしながら、静に手を傍《かたわら》の
火鉢の上にかざした。金網《かなあみ》をかけた
火鉢の中には、いけてある炭の底に、う....
「或恋愛小説」より 著者:芥川竜之介
だけは天才らしい閃《ひらめ》きを持っているのですよ。彼の目は一塊《いっかい》の炭
火《すみび》のように不断の熱を孕《はら》んでいる。――そう云う目をしているのです....
「アグニの神」より 著者:芥川竜之介
、占いを頼みに来たのだがね、――」 亜米利加人はそう言いながら、新しい巻煙草へ
火をつけました。 「占いですか? 占いは当分見ないことにしましたよ」 婆さんは....
「飯田蛇笏」より 著者:芥川竜之介
ていた。 その内に僕も作句をはじめた。すると或時歳時記の中に「死病得て爪美しき
火桶かな」と云う蛇笏の句を発見した。この句は蛇笏に対する評価を一変する力を具えて....
「墓」より 著者:秋田滋
が馥郁と漂っていたのでありますが――。しかし、わたくしは棺を開けました。そして、
火をともした提燈をそのなかにさし入れたのです。わたくしは彼女を見ました。その顔は....
「初雪」より 著者:秋田滋
う云うのだった。 「いやな天気だなぁ!」 そうかと思うと、また、 「いいなあ。
火ッてものは実にいいよ」 時にはまた、こんなことを訊くこともあった。 「何か変....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
立売の西瓜日を視るの想あり。半ば渡りて立止り、欄干に倚りて眺むれば、両岸の家々の
火、水に映じて涼しさを加え、いずこともなく聞く絃声流るるに似て清し。月あれども地....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
しい実験をも附した。 五月半ばには再度ベスビアスに登ったが、二度目の時は丁度噴
火のあった際であり、それに噴
火口に着いたのが夕方の七時半だったので、一段の壮観を....
「寡婦」より 著者:秋田滋
と私の母は、たわむれに、昔から語り伝えられて来た、一家のさまざまな話、先祖たちの
火花を散らすような恋愛事件をのこらず語って聞かせるのでした。なぜかと云いますと、....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
しになっているという驚嘆すべき事実を語っておどろかしたものである。 ぱちぱちと
火は燃えて部屋じゅうが真赤に照りかがやき、もちろん幽霊などは顔も見せようとしない....
「狂人日記」より 著者:秋田滋
ってない。が、それはまったく短い間だった。子供は、私の手頸を小さい手でつかんで、
火上の鳥の羽のようにもがいた。やがて子供は動かなくなってしまった。 私の心臓は....
「夢の如く出現した彼」より 著者:青柳喜兵衛
燃え上った十年、作家生活の
火華は
火華を産ンで、花
火線香の最後に落ちる玉となって消えた夢野久作、その
火華は、....