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火力
「火力〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
火力の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「第五氷河期」より 著者:海野十三
くなった。水力電気は、もうとっくの昔から停まっているが、今まで送電をつづけてきた
火力電気も、いよいよ貯蔵の石炭がつきてしまったのであった。全市はついに暗黒と化し....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
これを縦深に配置するのであります(上図参照)。このような兵力の分散により敵の砲兵
火力の効力を減殺するのみならず、この縦深に配置された兵力は互に巧妙に助け合うこと....
「深夜の市長」より 著者:海野十三
に、重油を使って焼いた屍体を見るがいい。実によく焼けているからねえ。あれをもっと
火力を強くすることは訳はないのだ。そのとき人骨は粉々になってしまうだろうと想像す....
「三角形の恐怖」より 著者:海野十三
と、君の姉さんのような病気に乗ぜられるかも知れないよ。日本全電力を火山を利用する
火力発電に悉く改めてしまおうという大計画を抱いていた日頃の君とも思えないじゃない....
「単独行」より 著者:加藤文太郎
たが、ちよっと燃えるだけですぐ消えて黒くなってしまう。ローソクも相当燃してみたが
火力が弱いのか、やはり駄目であった。これまでの夏期の登山では雨が降ろうが、風が吹....
「黄金虫」より 著者:佐々木直次郎
っても、君はべつに驚きはしないだろう」 「だがそれからどうしたんだい?」 「僕は
火力を強くしてから、ふたたびその皮紙を火にあててみた。が、なにもあらわれなかった....
「文学以前」より 著者:豊島与志雄
の中央に焜炉が据えられ、焜炉の上の鍋には、真中に小さな煙筒がつきぬけていて、下の
火力が衰えないようにされている。羊の肉は薄く切って、径十五センチぐらいの平皿に河....
「歳時記新註」より 著者:寺田寅彦
に適しているので砂糖の色を抜く事などに使われる。コークスは石炭を蒸焼にした炭だ、
火力が強いが燃えつきにくい。近来電気の応用が盛んになるにつれて色々の事に炭を使う....
「話の種」より 著者:寺田寅彦
に型の口から空気を吹き込めばよいという事である。いったん熔かした水晶製の器物は耐
火力が強く、また熱のために破れる憂いがない。真赤になるほど焼いたのを冷水中に投じ....
「妖蛸」より 著者:田中貢太郎
いた。隠坊は後から後からと薪を加えたが、米の死体はなかなか焼けなかった。そして、
火力が強くなればなるだけ死体から水を吹出して、手足の方は焼けても胴体は依然として....
「火と氷のシャスタ山」より 著者:小島烏水
脆の肉つきではあるが、楽焼の陶器のような、粗朴な釉薬を、うッすり刷いた赤る味と、
火力の衰えた痕のほてりを残して、内へ内へと熱を含むほど、外へ外へと迫って来る力が....
「五重塔」より 著者:幸田露伴
痛めつつ、その一本は杉箸で辛くも用を足す火箸に挾んで添える消炭の、あわれ甲斐なき
火力を頼り土瓶の茶をば温むるところへ、遊びに出たる猪之の戻りて、やあ父様帰って来....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
ちてしまったといっていい。機械は本来人間が発明し製作し運転するものであるが、一旦
火力や電動力の導火をつけられるその瞬間から、たちまち一の個性を確立して来る。偉大....
「西園寺公の食道楽」より 著者:北大路魯山人
はなかろうか。松薪で飯を炊くというのはあまり聞かない。松薪はヤニの多いものだから
火力が一気に上がるし、煤煙もきつくて、飯を炊くのには適しないように思う。多分くぬ....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
の全敗は国内事情によること最も大であるけれども、作戦方面から見れば仏軍があたかも
火力をもって敵をいため、敵の勢力を消耗した好機に乗じ攻勢に転ずるいわゆる「
火力主....